五里霧中の意味や使い方と例文!語源の由来や英語訳と類義語を解説!
五里霧中とは? 意味は、方向を失い迷いの中、手探りで進むことの例え!
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「五里霧中」をいつも感じてる気分!
Contents
五里霧中とは?読み方と意味を詳しく!
「五里霧中」
読み方は「ごりむちゅう」です。
意味は以下の解説。
深い霧の中で方角がわからなくなってしまうこと。転じて、物事の事情がまったくわからず、すっかり迷ってどうしてよいかわからなくなってしまうこと、手さぐりで進むことのたとえ。
(日本国語大辞典)
かみ砕くと、二つの意味に分解できます。
- ➀:霧に包まれ方向感を失う事
➁:ものごとの判断(方向)がつかず迷ってしまう事
迷った中でも、何とか手探りで進んでいこういう、そんな意思も内包している言葉。
トライアンドエラーで、手探りで進んでいく、そんな印象を受ける言葉です。
人生生きていると、こういう場面には何度も出会います。
「五里霧中」の五里は距離でなんぼ?!
次の語源と由来で紹介しますが、この場合の
「五里」
は当時の中国の距離。
その場合は
- 「1里」=訳500m
を言います。
日本では「1里」といえば「4㎞」なのですが、当時の中国では500mだったのかと。
五里霧中の語源と由来のお話!
「五里霧中」
の語源は、中国の「後漢書」の
「張楷伝」
によります。
「五里霧中」の由来の後漢書と「張楷伝」の内容!
由来の「後漢書」の「張楷伝」はこういうものです。
『後漢書』(ごかんじょ)は、中国後漢朝について書かれた歴史書で、二十四史の一つ。紀伝体の体裁を取り、本紀10巻・列伝80巻・志30巻の全120巻からなる。「本紀」「列伝」の編纂者は南朝宋の范曄で、「志」の編纂者は西晋の司馬彪。
(wikipediaより)
「張楷」
という方はこういう方です。
張 楷(ちょう かい、生没年不詳)は、後漢の儒学者。字は公超。本貫は蜀郡成都県。
(wikipediaより)
「張楷」
は、たびたびお上から召し出されても、役人に応じることはなかったそうです。
門徒は常に100人を超えていたと。
こういうエピソードも。
142年(漢安元年)、順帝が張楷を原憲の風ある人物とみなして、河南尹に命じて召し出させたが、張楷は病であると告げて行かなかった。
(wikipediaより)
よほど、お役人になりたくなかったのですね。
「五里霧中」の由来になった張楷の道術と五里霧!!
「張楷」
は、道術を好み
「五里霧」
を作ることができたと。
道術とは?
道士・方士の行う術。符呪ふじゅ・神仙・養生の術などの総称。
(デジタル大辞泉)
「忍法??の術」
みたいなもの?
かもしれません。
*霧と聞いて「霧隠才蔵」を思い出してしまいました。
いずれ「五里霧」を作ることができたと。
- ①五里霧:五里四方に霧を発生させる
五里四方に霧を発生させることから、その中にいるとどちらに進んでいいかわからなくなり、右往左往し手探りの状態になることから
「五里霧中」
という言葉が生まれました。
「五里霧」の「中」にいるとたとえ。
なるほど~~です。
しかし・・そんなことできたのかな?
「五里霧」と「三里霧」の戦いはどっちに軍配が?
「後漢書」
の「張楷伝」によると「関西」に
「裴優」(はいゆう)
という方がいたと。
その方は「三里霧」を作ることができたと。
しかし、三里と五里では明らかにパワーも迷う範囲も違いますから
「裴優」
は「張楷」に教えを請いに行ったが、当然断られたとあります。
ある日「裴優」は霧を起こして、盗みを働いたのですが、捕まった時にその霧を起こす術は
「張楷」
に指導を受けたと供述。
当然ですが「張楷」も御用。
しかし、いささか動じず、獄中でも書を読み
「尚書」
の注釈書を書き上げたとあります。
すごい方です。
二年後に証拠不十分で釈放!
時間を有効に使用する達人にも思います。
五里霧中の使い方を場面と例文と会話例で!
この章では
- ・五里霧中を使う場面。
・使い方を短文の例文で。
・箸にも棒にもかからないを用いた会話例。
を解説します。
五里霧中を使う場面は?
「五里霧中」
を使う場面は、自分の進むべき方向に迷ったときや、どちらに進むべか迷ったときかと。
「トライアンドエラー」
を繰り返す状態にも、使えるかと思います。
場面➀ | 人生の方向で悩んだ時 |
場面➁ | 仕事に行き詰り進む方向に悩んだ時 |
場面➂ | 全てに失敗しさて?(受験とか恋愛とか・・) |
場面➃ | 大災害にあってこれから先どうしたら? |
場面➄ | お金をなくした・・詐欺にあった・・どうしよう?? |
といった場面で、次にどうしたら以下判断する場面では、悩みます。
それこそ
「五里霧中」
の手探りの状態で、進んでいくような状態かと。
「五里霧中」の使い方を短文の例文で!
以下の例文で。
例文➀ | 人生はまるで「五里霧中」と言うにふさわしい、何があるかわからないものだ。 |
例文➁ | 地震で被災した自分は、瓦の落ちた屋根を見て、この先は「五里霧中」と表現するに十分だった。 |
例文➂ | 新規の案件をものにするには、開発はまさに「五里霧中」だった。 |
例文➃ | 頑張った自分だったが、結局失敗でこれからどうするか「五里霧中」の状態だ。 |
例文➄ | 新天地はいいところではなく、この選択は失敗でまさに「五里霧中」の心境(転職に失敗の自分)。 |
例文⑥ | 投資に失敗した自分は、どうしてこれを立て直すか「五里霧中」だった。 |
私のことを例文にしてみました。
地震での被災は辛かったな~~
地震保険の結果が出るまでは、資金繰りをどうするか、まさに「五里霧中」の心境だった。
転職も、良いように見えて、実はさほどではなく・・・これは失敗かな~~と
「五里霧中」
で、手探りで人生を考える時間・・そんなことが実に多かったなあ~~と。
「五里霧中」を使った会話例!
以下の会話例で。
会社の帰りに途中で着替えた時に、財布をどこに置いたか‥。
んでどうしたの?
そのあとの経費を支払えずに友人から借りたが、会社のハイカやテレカも一緒でどうするか「五里霧中」の心境だ。
自業自得だね。全部弁償しないと‥そんなことで悩むなよな~~。
実は、私これ二回やってます。
懲りないんだよな~~
着替えて、財布を車の屋根において、そのまんま忘れてゴ~~なんだな。
バカみたいです。
五里霧中の類義語(類語)と言い換えは「暗中模索」!
「五里霧中」
の類語は以下。
暗中模索 | 見当もつかないままに、あれこれ考えたり手を尽くしたりすること。 |
立ち往生 | 立ち止まったり、行き詰まったりでどうにもならないこと。 |
手詰まり | 施すべき手段・方法がなくて困ること |
手探りの状態 | 何かをしなければならないが、その勝手がわからない様子。 |
見通しが立たない | 先のことの予測がつかない、わからないこと。 |
言い替え | 暗中模索 |
言い換えとして適当だな~~と思うのは
「暗中模索」
を挙げておきます。
意味は以下の解説。
手がかりのないものを、いろいろさぐってみること。見当もつかないままに、あれこれ考えたり手を尽くしたりすること。
(四字熟語を知る辞典)
多くの場面で、置き換えとして機能すると思います。
五里霧中の反対語(対義語)は「一目瞭然」!
「五里霧中」
の反対語を考えてみました。
どうしたらいいか判断つかない、まさに手探りの状態ですから、その反対なら
- ①明瞭
②:簡潔
な状態かと。
一言で言い表すならば
- 「一目瞭然」
が、四字熟語としていい表現だと思います。
対義語(反対語)といえます。
他には
「雲外蒼天」
という言葉もあります。
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五里霧中を英語で表現!
試しに検索で
五里霧中:Gori fog
お~~~五里はそのまんま:gori なんですね~~
他の英訳では
- ①:totally at a loss
②:lose one’s bearings
③:in a maze
④:all at sea(これちょっと面白い訳)
などなどがります。
例文では
to lose one’s bearings
(五里霧中に迷う)
これ一つくらいで、何とかなるかもな~~なんて、勝手に私は思ったりしてみました。
I don’t have the foggiest idea I’m quite at a loss as to what to do.
(どうしたらいいんだろうか‥五里霧中の状況だ)
かなり高度な英文に感じます。(私のレベルでは…)
しかし素晴らしい表現に感じます。
五里霧中のいい話!感想とまとめ!
「五里霧中」
の蒸気の内容を、以下の表にまとめてみました。
➀:意味 | 方向を失い迷いの中、手探りで進むこと |
➁:語源と由来 | 「後漢書」の「張楷伝」より |
➂:使う場面 | 途方に暮れる場面。 |
➃:使い方を例文で | 地震で被災した自分は、瓦の落ちた屋根を見て、この先は「五里霧中」と表現するに十分だった。 |
➄:類語 | 暗中模索・立ち往生・手詰まり・他 |
⑥:言い替え | 暗中模索 |
⑦:反対語 | 一目瞭然 |
⑧:英語表現 | to lose one’s bearings |
意味のおさらいです。
深い霧の中で方角がわからなくなってしまうこと。転じて、物事の事情がまったくわからず、すっかり迷ってどうしてよいかわからなくなってしまうこと、手さぐりで進むことのたとえ。
(日本国語大辞典)
人生では、どうしたらいいのかわからなくなることって、たくさんあります。
日々の生活の中でも、感じることはあるかもしれませんね。
「五里霧中」
はとても簡単に、そんな状態を言い当てている「四字熟語」と思います。
個人的には、そんな状態は勘弁してほしいのですが、人生はそう簡単にはいかないと感じます。
皆さんはいかがですか?
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「五里霧中」
と言う言葉を感じるのは、やはり「人生」においてですね。
60歳過ぎた今になって、この五里霧中を出て、すっきりした景色が見えているのか?
そんなことは全くありません。
歳を重ねるに従って、ますます霧が深くなるようで、この先の人生をどう生きればいいか・・
それが、今一番の問題です。
考えてみれば、人生っていつの時代も、この五里霧中と、それを突き出た景色が見えた状態を、繰り返してきたように思います。
景色が見えたときの喜びは、本当に素晴らしいです。
思うに、人間て生きていくためには、この五里霧中をどう過ごすか、それが極めて重要なのではないかと私は思います。
なので、五里霧中にいる事は、普通のことだと思います。
ただし、どうしたらいいかわからないから、何もしないと言うのは、これは全くダメなような気がするな。
暗中模索の中で、手探りでもこの中から出て行こうと言う、強い意志がないと、今の時代、その闇の中で埋もれてしまいそうだ。
人生、いいことばかりではないです。
むしろ、嫌なことばかりが、自分の心の中を占有しているような、そんな気がする。
皆さんはどう思いますか?
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冬が来たら、次は春が来るんだな。
嫌な時ばかりではないんだと思う。
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