「蟷螂の斧」の意味と使い方と例文!由来の漢文原文と類語と英語表現

塩釜神社の撫で牛の写真
「蟷螂の斧」(とうろうのおの)とは?
意味は、弱小のものが自分の力量をわきまえず強敵に向かうこと

  • ①:語源は「韓詩外伝」の故事に由来。
    ②:故事成語の漢文原文と現代語訳。
    ②:使い方と例文と会話例。
    ③:類語と言い換えや反対語と英語表現。
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「蟷螂之斧」の故事成語は歴史的意にも意味深!

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「蟷螂の斧」とは?読み方と意味を詳しく!

蟷螂の写真

「蟷螂の斧」
読み方は「とうろうのおの」です。
四字熟語では

「蟷螂之斧」

と表記します。
意味は以下の解説。

弱小のものが、自分の力量もわきまえず、強敵に向かうことのたとえ。
(デジタル大辞泉)

意味を以下のように細くします。

  • ①:自分より持つよう相手に立ち向かう。
    ②:しかも圧倒的な強敵で無謀とも。
    ③:無駄な玉砕覚悟に見える儚さを内包

こんな意味も併せて持っている
「四字熟語」
です。
「男気」
を感じます。

「大坂夏の陣」
はそう感じます。(余談です)

「蟷螂の斧」の語源は『淮南子』の人間訓の巻八「韓詩外伝」に由来!

「蟷螂の斧」の

  • ①:故事成語の由来となった故事
    ②:「蟷螂の斧」の漢文原文

について解説。

「蟷螂の斧」「故事成語」の由来になった故事解説

蟷螂の写真

「蟷螂の斧」
の語源は前漢時代に書かれた『淮南子』の人間訓の巻八
「韓詩外伝」
によります。
作者は前漢時代の「韓嬰」という方。

由来になった故事は以下です。

斉の荘公が狩りに行った時に、カマカリが前足を振り上げ車の輪を打とうとした。

荘公が問うた:これは何の虫だ
返答:「カマキリという虫で、進むことしか知らず、退くことを知りません。自分の力量をかえりみず相手に立ち向かっていきます」
荘公:「この虫がもし人間だったら、間違いなく天下をとっていただろう」

「蟷螂之斧」
の名詞。

  • 蟷螂:カマキリ
    斧:前足

のことを言います。

「蟷螂の斧」の漢文の原文と現代語訳

以下です。

有一蟲、擧足將搏其輪。
問其御曰、此何蟲也。
對曰、此所謂螳螂者也。
其爲蟲也、知進而不知却、不量力而輕敵。
莊公曰、此爲人而必爲天下勇武矣。
廻車而避之。
勇武聞之、知所盡死矣。

上記の意味なのですが、すこしくわしくその先を。

廻車而避之。:之:蟷螂を迂回(避ける)
勇武聞之、知所盡死矣。:勇武之これを聞き、死を尽所を知る:死力を尽くす所を理解した

  • 勇武:武芸に優れてる人物

武芸に優れてるものが、死力を尽くすところがどこかを理解したというお話。
「大坂夏の陣」
の真田信繁(幸村)はどうでしょうか?
「後藤又兵衛」
も然り。
連想してしまいました。

「蟷螂の斧」の使い方を場面と例文と会話例で!

蟷螂の写真

この章では

  • ・「蟷螂の斧」を使う場面。
    ・使い方を短文の例文で。
    ・「蟷螂の斧」を用いた会話例。

を解説します。

「蟷螂の斧」を使う場面は?

「蟷螂の斧」
を使う場面を以下のように何点か具体的に上げてました。

場面➀圧倒的な立場の差
場面➁富める者とそうでないもの
場面➂立場が上の物と下々
場面➃上官と末端の兵士
場面➄国の差

「蟷螂の斧」
を感じるとすれば上のような場面を考えてしまいます。
「圧倒的な差」。

「蟷螂の斧」の使い方を短文の例文で!

以下の例文で。

例文➀一昔前は役人と民間人は「蟷螂の斧」のような違いがあったように思うが今は時代錯誤だ。
例文➁富める者とそうでないものは「蟷螂の斧」といってもいいだろう。
例文➂大坂夏の陣の真田信繁(幸村)は「蟷螂の斧」を実践した英雄だ。
例文➃個人企業が大企業に勝つには「蟷螂の斧」よろしく果敢に知財で攻めるしかない。
例文➄「蟷螂の斧」となろうとも私は夢を実現するべく挑戦し続ける。
例文⑥初の女性大統領に対するガラスの天井は「蟷螂の斧」の典型に感じる。

「蟷螂の斧」
いい言葉ですね。
たとえ叶わなくとも挑戦し続けることが大事。
やってみなければわからないこともありますから。

「蟷螂の斧」を使った会話例!

蟷螂の写真

以下の会話例で。

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戦国時代の武将ってまさかのどんでん返しで「蟷螂の斧」があるから驚くよな~。

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確かに。圧倒的に不利で負けが確定しているような戦で勝ってしまうのは圧巻だ。。

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んだ。織田信長や徳川家康や果ては上田合戦などは典型的だな。

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後藤又兵衛などは「蟷螂の斧」よろしく最初から玉砕覚悟だもんな~何がそう駆り立てたんだろうか?

時代の寵児とうたわれた方も多数。
最後の場所を選んで
「蟷螂の斧」
のごとく立ち向かった武将も。

ロマンです。
現代に通じます。

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「蟷螂の斧」の類語を似たことわざで!言い換えは「竜のひげを蟻が狙う」!

「蟷螂の斧」
の類義語(類語)は以下。

小男の腕立て抵抗しても力が弱くて問題にならないたとえ
ごまめの歯軋り無力な人がかっとなり何回も悔しがること
竜のひげを蟻が狙う弱者が身の程を考えずに強者に立ち向かうこと
徒手空拳何の後ろ楯もない身で未知の世界に勇気を持って挑戦すること。
言い替え竜のひげを蟻が狙う

言い換えとして適当な似た諺は

「竜のひげを蟻が狙う」

です。
意味は以下の解説。

弱者が身の程を考えずに強者に立ち向かうことのたとえ。
(デジタル大辞泉)

「蟷螂之斧」
と同じ意味で使えて、多くの場面で置き換えとして機能すると思います。

「蟷螂の斧」の反対語(対義語)は「鶴の一声」!

「蟷螂の斧」
の反対語(対義語)を考えてみました。

「弱者が強者に無謀にも立ち向かう」
そんな意味ですから、その反対なら立ち向かっても
「返り討ち」
をイメージしますが、これはもとよりかなわないのですから
「当然」
かもしれません。

では立ち向かう前に
「委縮してしまう」
これは反対語になりえるかと。
「委縮」
するにはやはりこの人にはかなわない・・そんなイメージ。

「鶴の一声」

で、ヘナっとなって委縮してあきらめるのでは?

「鶴の一声」

を反対語にしておきます。

戦国の世にはこのような方、日和見なかた、たくさんいますね。
それで成功した方もいますが、大多数の方はやはり
「淘汰」
されています。

たとえ叶わなくとも、やはり
「蟷螂の斧」
は絵になります。
*本反対語は私見です。
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「蟷螂の斧」を英語で表現!

蟷螂の写真

「蟷螂の斧」
試しに検索で。

「蟷螂の斧」:mantis ax

これは予想がつきません。
他の英訳も。

I fight against the stronger regardless of my poor ability.
(自分の非力を顧みず強敵に立ち向かう)

このくらいの表現しかなさそうです。
とても難しい表現に思います。
勉強になります。

「ごまめの歯ぎしり」と「蟷螂の斧」!

「蟷螂の斧」
の類語で
「ごまめの歯ぎしり」
があります。

意味は以下の解説。

力量の足りない者がいたずらにいきりたつことのたとえ。
(日本国語大辞典)

河野太郎大臣(2023年現在)の公式サイトです。

「ごまめ」
とは?

小型のカタクチイワシの素干しのことです。

「蟷螂之斧」
とは少し違います。
「力の足りないもの(弱者)がいきり立つ」
のですから
「これは身の程知らず?」

おそらく河野大臣は

「身の程知らず」
にならぬように、自分自身を戒めるように、このタイトルをつけたのではないかと思うのです。
そして
「自分はあくまでも力のない「ごまめ」であると」

何事も謙虚に。
そう言ってるようですね。

「ごまめの歯ぎしり」
を検索して感じた私の感想です。

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「蟷螂の斧」の思いと感想とまとめ!

「蟷螂の斧」
の上の内容を以下の表にまとめてみました

➀:意味弱小のものが自分の力量をわきまえず強敵に向かうこと
➁:語源と由来『淮南子』の人間訓の巻八「韓詩外伝」
➂:使う場面挑戦する場面(強者に対して)・他
➃:使い方を例文で大坂夏の陣の真田信繁(幸村)は「蟷螂の斧」を実践した英雄だ。
➄:類語小男の腕立て・ごまめの歯軋り・竜のひげを蟻が狙う・他
⑥:言い替え竜のひげを蟻が狙う
⑦:反対語鶴の一声
⑧:英語表現I fight against the stronger regardless of my poor ability.

意味のおさらいです。

弱小のものが、自分の力量もわきまえず、強敵に向かうことのたとえ。
(デジタル大辞泉)

「よせばいいのに。あいつに向かったって勝てるわけねえべ!」

の世界です。
この「故事成語」ができた時代はまさしく
「命がけ」
の時代。

今の時代は「命」をかけることはそんなにはないですが、当時は即それに直結します。
向かう気概があれば
「天下を取る」
そう「荘公」が言っています。

現代でもその
「気概」
は必要だと思います。。

「蟷螂の斧」の良いお話!私の人生!

「蟷螂の斧」
の良いお話です。

恥ずかしながら
「蟷螂之斧」
という、故事成語は知りませんでした。

  • 「蟷螂」:蟷螂
    「斧」:蟷螂の足

とはついぞ知らず。
でも、意味はこれはあり事です。
歴史では数々の
「蟷螂之斧」
を実践した方いらっしゃいます。

「わたしは?」

さて?
「蟷螂之斧」
を実践するには、やはりその前提条件で自分の

  • ①:主張するもの
    ②:目的

がなくてはいけません。
何もないのならそれは単なる
「屁理屈」
にも思えます。

強敵の壁を破るための、その分野に関する目標がないと。

う~~ん

ここはあえて言うまい!
心にしまっておきます。

スンマソ!

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*ヘッダー(最上部)の写真はわたしが撮影した塩釜神社の撫で牛の写真です。

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