「鶴の一声」の意味:語源と由来、実例文、英語での表現を解説

「鶴の一声とは?」意味は、多くの人の議論や意見をおさえつける、有力者・権威者の一言。

    • ①:意味と語源や由来の解説
      ②:使用する場面や使い方と例文
      ③:類語と言い換えや反対語と英語表現
      ④:メリットとデメリットを解説
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「鶴の一声とは?」(つるのひとこえ)意味をわかりやすく解説

鶴の一声のイメージ写真
(写真ACより)

「鶴の一声」
とは?
読み方は「つるのひとこえ」です。
です。
意味は以下の解説。

多くの人の議論や意見をおさえつける、有力者・権威者の一言
(デジタル大辞泉)

「社長の鶴の一声」
でこれまで延々とした議論がすっ飛んでしまった!
よくあることですね~~

「鶴の一声」とは?権威のある一言の意味

「鶴の一声」
とは
①:高い地位
②:権威を持つ人
の「一言や決断」によって、事が進行したり決まったりすることを指す言葉です。

例えば、多くの意見や議論が交わされている中で、トップの
③:リーダー
④:上司
が一言発言するだけで、全てが決まってしまうような状況を「鶴の一声」と表現します。

また、その一言が強い影響力を持ち、他の意見や
「議論を封じ込める」
ほどの力を持つことも含まれます。

この言葉は主に、組織やグループの中での
⑤:決定事項
⑥:意見のやり取り
の中で使用されることが多いです。

鶴はその鳴き声の大きさや高貴なイメージから、このような言葉の意味として使われています。
(これについては次の語源と由来で解説します)

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「鶴の一声」の起源と歴史的背景:語源は「鶴の鳴き声」に由来

鶴の一声のイメージ写真
(写真AC)

「鶴の一声」
という言葉の語源は、

「鶴が鳴くときのその声が非常に大きく、他の鳥の鳴き声を圧倒すること」

からきています。
古代中国の文献には、鶴の声が非常に響き渡ることが記されており、その特徴が
①:権力者
②:リーダー
の決定的な発言になぞらえられるようになったとされています。

時代背景としては、中国の戦国時代や
「秦・漢の時代」
に、君主や将軍の一言で戦局が決まることが多く、そのような状況での決定的な発言を
「鶴の一声」
と例えるようになったと考えられます。
日本にもこの表現は伝わり、似たような文化的背景を持つ日本の
「戦国時代」
などでも、この言葉が使われるようになりました。

「鶴の一声」
という言葉の具体的な文献や初出について、具体的な情報は
③:古典
④:歴史資料
に明確に示されているわけではありません。
しかし、鶴が古代から高貴な鳥として、またその鳴き声が大きく特徴的であることから
「詩や文学、絵画」
などで、度々しかも多数取り上げられてきました。

日本の古典文学や歌においても、鶴は
⑤:長寿の象徴
⑥:高貴な存在
として取り上げられることが多いです。

このような背景から、「鶴の一声」という言葉は、古くからの
「口伝や民間伝承」
を通じて広まったと考えられるのが一般的かと、私個人は推察します。

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「鶴の一声」のビジネス&プライベート使用場面7選

「鶴の一声」
を使う場面は
「議論や迷いの後に、その一言によって全てが決定される場面」
以下の表で。

場面➀重要なプロジェクトの方針決定→決断力
場面➁会議での最終的な判断時→権威あり
場面③紛糾する交渉の結論を出す→決定打
場面➃家族旅行の行き先決定→親の意向
場面➄仲間内の意見が分かれた際→リーダーの判断
場面⑥子供の学校や進学選択→親の一言

「鶴の一声」
を使う場面をビジネスと私的な場面で考えてみました。

サラリーマンの世界では
「鶴の一声」
はつきものです。

むしろ、議論が紛糾した場合や、責任が自分に向かってる場面などは上司の
「鶴の一声」
をむしろ期待してしまいます。

私はそうだったな~~~と。

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「鶴の一声」の使い方:ビジネスとプライベートの例文集

鶴の一声のイメージ写真
(写真AC)

以下の例文で。

ビジネスとプライベートの場面での
「例文」
を作成してみました。

例文➀会議で意見が分かれたが、社長の「鶴の一声」で方針が決まった。
例文➁各部署から多くの提案があったが、「鶴の一声」で最終的な選択がされた。
例文➂新製品のローンチ日を決めかねていたが、CEOの「鶴の一声」で確定した。
例文➃家族旅行の行き先が決まらなかったが、父の「鶴の一声」で海外旅行に決定。
例文➄友達との夏の予定がバラバラだったが、リーダー格の「鶴の一声」でキャンプを選んだ。
例文⑥新しい部活の部長が選ばれかねていたが、先輩の「鶴の一声」で新部長が決定。

「鶴の一声」
を使った例文です。

上の例文の内容は日常的に普通に存在し得ることと思います。
むしろ
「鶴の一声はまだかな~~」
などと思う輩も少なくないかと。

「鶴の一声」: 会話例から学ぶ言葉の使い方

以下の会話例で。

https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png

このプロジェクト、どの方向で進めるべきか悩んでいるんだよね。

https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png

私たちもいろいろ提案してみたけど、結論が出なくて…

https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png

やっぱり、部長の意見が聞きたいところだ。

https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png

私もそう思います。部長の「鶴の一声」が必要だと感じています。

https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png

それにしても早く決めないと、スケジュールが遅れちゃうよ。

この「鶴の一声」を期待する周辺。
ある意味とても都合の良い言葉に感じます。

「鶴の一声」
以降は自分の責任はかなり減りますからね~~
上司のせいにできるわけです。

皆さんはいかがですか~~~?

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「鶴の一声」の正しい使い方:5つの注意点とその内容

鶴の一声のイメージ写真
(写真AC)

以下の点について注意が必要です。

①:権限のない場面での使用を避ける
→ 理由: 不適切な状況での使用は逆効果となる。

②:乱用しない
→ 理由: 使い過ぎるとその価値や効果が失われる可能性がある。

③:相手の立場や感情を考慮する
→ 理由: 一方的な判断や決定に見えてしまう恐れがある。

④:背景や理由を明確に伝える
→ 理由: 無闇に使うと誤解を招くことがある。

⑤:適切なタイミングで使う
→ 理由: タイミングを見極めないと、逆に混乱を招く可能性がある。

権限がないとそもそも
「鶴の一声」
は機能しません。
乱用すると
「鶴の一言」
と言う言葉自体の権威性がなくなっていきます。

やはり適切な場面での使用が求められます。

「鶴の一声」の類語(類義語)5選とその意味解説

以下の表で。

天の声急ぎ足で事を進める。
一挙手一投足 不必要な心配をすること。
一言居士 実際には実現不可能な計画を立てる。
一石を投じる余計な心配をして苦しむこと。
一刀両断実際には存在しないものを恐れる。
  • ①:一言半句
    ②:百星の明は一月の光に如かず

などがあります。
他、同じような諺がたくさんあるので以下の章で紹介します。

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「鶴の一声」の言い換えを一言で:「天の声」との微妙なバランス

鶴の一声のイメージ写真
(写真AC)

「鶴の一声」
の言い換えとしては

「天の声」

を上げておきます。
意味は以下の解説。

①:「天声てんせい」に同じ。
②:転じて、権力者や、影響力が強い人物の意見。
(日本国語大辞典)

「鶴の一声」
は、ある一人の権力者や指導者の
「言葉や意志」
で、物事が決まるという意味合いが強い慣用句です。

一方で、「天の声」とは、上からの
①:絶対的な命令
②:意見
③:神聖なものが下す声
という意味合いがあります。

これは運命や宿命、あるいは
「絶対的なもの」
の意志を示唆する場合に使われます。

「鶴の一声」と「天の声」の共通点は、
「一つの発言や意見が重要であり、それによって物事が大きく動く」
ということです。

しかし、前者はある一人の人間、特定の権力者や指導者によるものであるのに対して、後者はもっと
④:普遍的
⑤:超越的な意志
を示唆しています。

「天の声」を「鶴の一声」の
「言い換え」
として使用する場合、特定の人や指導者の意志や命令でなく、より普遍的、または
「超越的な意志」
を示唆することができます。

例えば、人々の集まりの中で、突然の
⑥:一致する意見
⑦:感じる空気
⑧:無言のプレッシャー
など、みんなが思っていることを一つの声で示す時、それは
「天の声」
として表現できます。

結果
置き換えとして多くの場面で機能すると思います。

「鶴の一声」とは逆の世界:反対語は「雀の千声」

「鶴の一声」
の反対語は

  • 「雀の千声」

を上げておきます。

つまらない者の千言
(デジタル大辞泉)

読み方は
「すずめのせんこえ」
です。
諺的には
「雀の千声鶴の一声」
と言います。

「鶴の一声」
とは、一つの意見や決断が非常に重要で、それによって
「物事が大きく動く」
ことを示す言葉です。

その逆の状況、つまり多くの意見や声があってもそれが物事に
「影響を与えない様子」
を示す言葉として「雀の千声」が適しています。

意味: 「雀の千声」とは

たくさんの小さな声や意見が集まっても、それが大きな影響を持たないこと、またはその声たちが散漫でまとまりを持たないこと

を意味します。
鶴の一つの大きな声に対して、雀の多くの小さな声が
「散漫に響く様子」
を描写しています。

他には
「狐の遠吠え」
と言う諺もあります。
力のない者の無力な抗議や訴えを意味する言葉。

どちらも反対語として機能すると思います。
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「鶴の一声」を英語で表現すると?例文紹介

「鶴の一声」を表す単語と例文と英語表現です。

「鶴の一声」を表現する英単語は

  • ①:「word from the top」
    ②:「final word」

などで表現することができます。
例文は以下。

①:word from the top:

We were waiting for a word from the top before proceeding.
我々は進行する前に、上からの一言を待っていた。
The project changed direction after a word from the top.
上の一声の後、プロジェクトの方向性が変わった。

②:final word:

In this matter, the CEO has the final word.
この件に関しては、CEOの一言が最終決定だ。
We cannot move forward without the final word from our department head.
部長の最後の一言なしには前に進めない。

*鶴の一声例文集より

他には
「a voice from the throne」
と言う表現もあります。

英訳の表現は実に多彩だな~~と感じます。

「鶴の一声」とリーダーシップ:関連する慣用句・熟語を探る

鶴の一声のイメージ写真
(写真AC)

以下「鶴の一声」と関連する表現を5つピックアップして紹介します。

①:船頭多くして船山に登る
意味: 指導者や意見が多すぎると事がうまく進まない。
内容: リーダーシップの重要性を強調。明確な指導者不在時の混乱を示す。

②:王道を行く
意味: 正攻法で、正しく堂々と進むこと。
内容: リーダーとしての正統性や純粋さを象徴。堂々とした態度が求められる。

③:一枚上手
意味: 少し巧みなやり方や手腕を持っていること。
内容: リーダーとしてのスキルや経験を示す。他者より一歩先を行く能力。

④:一手にかける
意味: 一つの方法や策を用いて事を運ぶ。
内容: リーダーの意志決定の鮮明さや集中力を強調。

⑤:一矢を報いる
意味: 一度の行動や意見で相手に対抗する。
内容: リーダーシップの中の果断さや勇気を強調。

「鶴の一声」
にちなんだ、似たような関連熟語や慣用句を上に提示しました。
この言葉は
「リーダーとしての資質や行動を強調」
していると思います。

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「鶴の一声」と企業風土:メリットとデメリットを考える

「鶴の一声」
に関連した
①:リーダーシップスタイル
②:意思決定
の方法は、日本の企業風土において長らく見られるものでした。

これは、上層部の意向やリーダーの決断が
「強く尊重」
され、その言葉に従って行動が進められるという状況を指します。

しかし、時代とともに
③:企業の文化
④:運営スタイル
も変わりつつありますので、全ての企業において
「鶴の一声」
が行われているわけではありません。

「鶴の一声」のメリット:

①:迅速な意思決定:リーダーの判断のもとに即座に行動できる。
②:方針が明確:上からの指示が明確であるため、スタッフ間の混乱が少ない。
②:統一感:組織全体が一つの方向に動くことが容易。
④:責任の所在が明確:決定を下したリーダーが責任を取る形となる。

「鶴の一声」のデメリット:

⑤:柔軟性の欠如:トップダウンの意思決定には、現場の声や多様な意見が取り入れにくい。
⑥:依存度が高まる:リーダーに対する過度な依存が生まれ、リーダー不在時の意思決定が難しくなる可能性。
⑦:独裁的な風土:リーダーの意向のみが尊重される文化が根付いてしまう恐れ。
⑧:モチベーション低下:スタッフの自主性や意見が尊重されないと感じると、モチベーションが低下することも。

会議が紛糾すると徐々に
「鶴の一声」
を期待する雰囲気が醸成されていきます。

が・・そうしょっちゅう
「鶴の一声」
に頼っていたのでは、そのこと自体が
「マンネリ化」
してモチベーションの低下は避けられないかと。

その辺のバランスはすごく重要なことに感じます。

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「鶴の一声」:本記事の内容一覧表:感想とまとめ

以下の表にまとめてみました。

①:意味多くの人の議論や意見をおさえつける、有力者・権威者の一言
➁:語源と由来鶴の鳴き声に由来
③:使用する場面議論や迷いの後に、その一言によって全てが決定される場面
➃:使い方を例文で友達との夏の予定がバラバラだったが、リーダー格の「鶴の一声」でキャンプを選んだ。
➄:類語天の声・一挙手一投足・一言居士・一刀両断・他
⑥:言い替え天の声
⑦:反対語「雀の千声」
⑧:英語例文The project changed direction after a word from the top.

「鶴の一声」
こういった場面は、結構遭遇します。

議論が白熱して紛糾した場面で方向性も何もなくただ怒鳴り合い・・
こんな場面・・懐かしいです。

そこへ工場長なり社長が表れて・・鶴の一声で方針が決まった。
ならいいのですが、わけのわからない上司なら結局元に戻ってしまた・・ガックシ!

こんな場面もあったなあ~~

飼われてる猫の写真
(写真AC:私のイメージ写真)

「鶴の一声」の良いお話:まとめ

「鶴の一声」
の良いお話。
私のお話です。

「鶴の一声」
って便利です。
責任はその発した人に向かいますから。

①:うまくいかなかった
②:当日は雨で中止になった
③:全く利上げが上がらず宣伝倒れ
④:方針がまずく顧客を失った
などなど

素晴らしいリーダーシップを発揮し、多くの方からの信頼がある方なら
「弘法も筆の誤り」
と言う評価かもしれませんが、できもしないのにいたずらに権力を持ってるかた。
こういう方はたちが悪いですね~~

出来もしないのに声だけが大きく、かといって立場がかなり上なので無視もできず。
結果・・推して知るべし!

自分はああはなりたくないな~~と思っていたな~~と、これを書いていて懐かしく思った次第です。
自分がもし

「鶴の一声」

を発する立場になったら、十分に注意しましょう!

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*一番上のヘッダーの写真は、わたしが撮影した毛越寺の新渡戸稲造の芭蕉の句の英訳の記念碑です。

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