七難隠すの七難とは?美白の意味や使い方を例文で!語源や英語表現!
美人は七難隠すの七難とは? 意味は、多くの欠点や難点を見えなくすることの例え。
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髪の長きは七難隠すという諺も!
Contents
七難隠すとは?美白にまつわる意味は?七難とは何をさすのか?
「七難隠す」
読み方は「しちなんかくす」です。
元のことわざは
「色の白いは七難隠す」
です。
意味は以下の解説。
肌の色が白ければ、少しくらいの欠点は隠れて、美しく見える。
(デジタル大辞泉)
確かに。
但し、この場合は
「七難隠す」
についてです。
この七難とは、これに乗じて
「多くの欠点や難点を見えなくすること」
になります。
七難隠すとは何をさしての七難か?
この七難とは
「多くの欠点や難点のこと」
数は限定せずに、多い様々な「難」を指しています。
でも、この場合の難は、あくまでも難です。
例えば、女性の色白でしわが目立たない・・この場合の難は「しわ」のこと。
美白や色白ですから、女性が露出している部分の肌の色なんでしょう。
では一般的に、このどんな難を隠しているか?
なんでしょうね?
例えば、色が白いと・・
- 1:なんとなく顔立ちがくっきりする
2:清潔感を感じさせる
3:若く見えるかもしれない
4:上品さを感じる
5:品の良い色気を感じる
などなど、色が白いとこのような、得なことがあるかも知れません。
尤も現代は、日焼けした小麦色の肌は、ポスターに使われたり、なかなか昔とは違ってきたかもしれません。
それでも、一般的にはやはり、化粧品でも色白や美白を強調していますから、この諺通りが、好まれている事実も当然。
七難隠すの語源は仏教の災難とは違う!由来は御伽草子!
「七難隠す」
の語源とは仏教の七つの災難の比較。
世に広く出た出典元など解説。
七難(災難)は仏教でいう七つの災難のこと!
仏教では、「七難」を七つの災難として、人生の災いとして、定義しています。
(宗派によって多少の違いがあるそうですが)
以下。
➀ | 火難 |
➁ | 水難 |
➂ | 羅刹難(悪鬼による難 |
➃ | 刀杖難(武器による難) |
➄ | 鬼難(死霊による難) |
➅ | 枷鎖難(投獄による難) |
➆ | 怨族難(悪人による難) |
この七つです。
が、こちらは参考までに。
こちらは「災難」のこと。
ことわざとしての七難隠すとは、使われ方が全く違うので注意が必要です。
「七難隠す」を世に広めた浮世草子!
諺の
「七難隠す」
は
「多くの欠点や難点を隠す」
そういった意味合いでの、使われ方です。
「七難隠す」を広めたのは以下。
出典元:浮世草子(うきよぞうし)
第6巻:江島其磧作。享保2 (1717) 年刊。
この中の
気質 (かたぎ) 物の一つで、驕,悪性,悋気 (りんき) など当代の娘の気質を 16章で描く短編小説集。
とあります。
「江島其磧」
さんという方は、とても人気の作家で、「世間娘容気」では、町人の娘像を誇張して、面白おかしく描かれているそうです。
その中に、この色白の七難隠すの記述が、以下のように
「色の白きは十難かくすとて」
とあり、これが現代では「色の白いは七難隠す」と、言われるようになったと。
この時代は、女性に対して、または色白の女性に対する価値観は、そうだったんだと思います。
いえいえ・・今でも、そう思いますがね~~わたしは。
もう少し「浮世草子」についてです。
浮世草子(うきよぞうし)は、江戸時代に生まれた前期近世文学の主要な文芸形式のひとつ。
井原西鶴の『好色一代男』(1682年刊行)以降、約100年間、上方を中心に流行した作品である。仮名草子よりも娯楽性を強め、当時の風俗や人情の諸相を描いた。浮世草子の呼称は元禄頃から見られる。
(wikipediaより引用)
ついでに、5期までに分かれているそうですが、「江島其磧」さんが活躍したのは
第3期は1711年(正徳元年)から1735年(享保20年)
とあるので、この時期になろうかと。
300年ほど前のお話で、そのころの読みものだったんですね~~
勉強になりました。
*手にはいれば読んでみたい気がします。
七難隠すのことわざ二つ!
「七難隠す」
は、上で紹介した出典と言われますが、もともとは女性にまつわることわざ。
色の白いは七難隠す!
元々の表現は
「色の白きは十難隠すとて」
ですが、これから「七難」になったと。
女性の場合の言葉で、色の白い女性が当時は美人と言われた時代背景?
なのかな~~とも思います。
現代では、口に出すとちょっとまずい事態になるかもしれません。
注意が必要に感じます。
髪の長きは七難隠す!
昔の女性は、髪が長いですね~~
そこから来たのかもしれません。
意味は、髪が長いとそれだけで、美人に見えるという例え。
これも、江戸時代と言う時代背景があったように思います。
こういう諺を見るにつけ、その時代の価値観と言うのが、少し垣間見える感じがします。
七難隠すの使い方を場面と例文と会話例で!
この章では
- ・七難隠すを使う場面。
・使い方を短文の例文で。
・七難隠すを用いた会話例。
を解説します。
七難隠すを使う場面は?
「七難隠す」
を使う場面は、商品などの良さを、宣伝する場面や、人の悪口や評価する場面。
具体的には、どんな場面か考えてみました。
場面➀ | 美白などの化粧品(しわや色白効果などをPR ) |
場面➁ | 介護用品や介助する難をカバーする商品 |
場面➂ | 欠点を補うほどの仕事ができる |
場面➃ | 褒め言葉でも嫌味に聞こえる |
場面➄ | 様々な難点を補う商品など |
よく言われる「色白の女性は七難隠す」ですが、色白と言えば、現代では化粧品。
典型ですよね~~
人に対しては、口は悪いんだけど、仕事ができて、まさしく「七難隠す」だよね~~という表現。
これって、悪口にもとられるから、ちょっと注意が必要かと。
「七難隠す」の使い方を短文の例文で!
以下の例文で。
例文➀ | 妻と出会った時の、笑顔はとてもきれいで、「七難隠す」には十分だった。 |
例文➁ | 俺のイメージの悪いところを、このブランドのスーツが隠してくれるな・まさに七難隠すだ。 |
例文➂ | 事務員のA子ちゃん、色白でかわいいんだけど、近くでよく見たら・・だった・・まさに七難隠すの典型! |
例文➃ | 彼女性格はいまいちなんだけど、色白でかわいいしな~まさに七難隠すだけど、第一印象だけかも。 |
例文➄ | 孫のIちゃんは、七難隠すところなんかどこもなくて、かわいいばかりだ! |
例文⑥ | そのスカートとってもかわいくって、七難隠すねと言うのは悪口か? |
褒め言葉と、悪口が相まみえる、そんな言葉に感じます。
これは、やはり使い方には十分に注意で、そもそも難しいですね。
「七難隠す」を使った会話例!
以下の妻との会話例で。
一番最初に出会ったときの君の笑顔は、すべての欠点をカバーする、まさしく七難隠す笑顔だったな~
すべてが好きだ!確かそう言わなかったっけ?
そりゃ~~そういった記憶があるけど、その時点ではまだまだ・・初対面で分かろうはずもないんでね?
んじゃあ~~あれは嘘なわけ?そもそも「七難」とは何の例え?私に何か難点でも?
こんな、話はしない方がよさそうですね。
藪蛇になりますから、気をつけましょう。
後々面倒なことになりそうな予感!
七難隠すの類義語と言い換えはなし!
「七難隠す」の類語は以下。
万難 | あらゆる困難 |
多難 | 災難や困難の多いこと |
百害 | 多くの弊害 |
言い替え | 無し |
万難は、七難と比較しても数やその難易度ははるかに上で、万ですからね~~
あらゆる困難を言うかと。
万難を排するとは、すべての困難ですね。
多難は、字のように多くの困難です。
七難は、欠点や難点ですが、多難はこんななことや災害の事例などを称しています。
百何あって一利なし・・ですね。
たくさんの支障や弊害のことを言って、七難とはやはりちょっと違うようです。
が・・上の3点は、類義語になります。
厳密な意味は、多少違っていても、似ているもの。
七難隠すの対義語(反対語)は「炭団に目鼻」!
七難隠すの対義語を考えてみました。
「七難隠す」
は、簡単に言えば、難点を隠して「よく見える」ことかと。
ならば、そのまんま、もしくは悪く見えることかと。
ことわざなら以下。
炭団に目鼻 | (たどんにめはな):色黒で目鼻だちがはっきりしない顔のたとえ |
衣ばかりで和尚はできぬ | 形だけで中身が伴わない |
などがあるようです。
他には
「色の黒きは味よし」
と言うのもあるようですが、一つ選ぶなら
「炭団に目鼻」
にしておきます。
「不美人」
の典型の言い表しですが、何かにつけ対応できそうな言葉に感じます。
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七難隠すを英語で表現すると!
試しに検索で。
七難隠す:Hide the Seven Difficulties
う~~ん・そのまんまですね。
他には・・
White skin hide many faults.
これそのまんま・・白い肌も入っています。
A white complexion covers a multitude of sins.
これも、そのまんまのことわざになります。
ちょっと、これもわかりやすいですね。
しかし・・ことわざって、英語になるんだな~~って、ある意味すごく感心しています。
*日本ではことわざですが、英語圏ではどうやら差別発言になりそうです。
使わない方が無難に感じます。
私の人生で七難隠すについての経験!感想とまとめ!
「色の白いは七難隠す!」
の本記事の内容を以下の表に、まとめてみました。
➀:意味 | 多くの欠点や難点を見えなくすることの例え。 |
➁:語源と由来 | 仏教と浮世草子より |
➂:使う場面 | 商品や人の評価を例える場面 |
➃:使い方を例文で | 妻と出会った時の、笑顔はとてもきれいで、「七難隠す」には十分だった。 |
➄:類語 | 多難・百害・万難・など |
⑥:言い替え | 無し |
⑦:反対語 | 「炭団に目鼻」 |
⑧:英語表現 | A white complexion covers a multitude of sins. |
意味のおさらいです。
「色白の女性は、多くの難点を見えなくする。」
と言う意味で、この色白の女性を何かに置き換えると、その派生でいろんな例えに使用できます。
語源は仏教に由来しますが、大きく広めたのは上で紹介しましたが、もともとは女性の容姿を語った、江戸時代の
「浮世草子」
で書かれた内容です。
こうやって、語源や由来を調べていくと、その本質が徐々に見えてくるような気がします。
現代では、このことわざは、いろんな例で使うことができるようです。
でも、見方を変えれば、ある意味皮肉たっぷりに聞こえますし、取り方によっては悪口に捉えられますから、使い方には充分注意したほうがいいと思います。
普通に、口に出して言う言葉ではなさそうな印象!
注意しましょう。
私の人生での七難隠してよかったことなど!
長く生きてきましたが、これまでの
「難」
は沢山あったな~~と。
火と水はないけど、地震は本当にしんどかった。
それと人生の災難は、やはり
「仕事」
だな~~
うまくいかないときは、これもしんどかった。
人間関係も、しんどい時期があったな~~と。
んでも「七難隠す」で、何事もなかったかのように、普通に生きています。
特に隠してるわけでもないですが、それは私自身が、無き語と言わないから?
そもそも、しんどかったって、いいっ降らす場面でもないですから、親しい方にしか、身の上は話さないですからね~~
自然に、七難隠して、生きている?
そんなことなど、これを書いていて思いました。
元は女性のことわざでも、人生を考えると、そんなこともあるかな?
独り言でした~~~
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なかなかいい言葉ですが、私もそうありたいですが、なかなかね~~
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*自分の体験などをもとに、書いていますので、多少ずれているところがあっても、容赦くださいね。
えっとあの写真は、私の愛機フジの一眼カメラで撮影した、松島西行戻しの松公園の桜です。