「塞翁が馬」の意味と使い方と例文!由来のあらすじ書下し文と英語訳
「塞翁が馬」(さいおうがうま)とは? 意味は、人生の禍福は転々として予測できないことのたとえ。
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「人間万事塞翁が馬」人生は本当に何があるかわからないものだ!
Contents
「塞翁が馬」とは?読み方と意味をわかりやすく!
「塞翁が馬」
読み方は「さいおうがうま」です。
意味は以下の解説。
人生の禍福は転々として予測できないことのたとえ。「人間万事塞翁が馬」
(デジタル大辞泉)
「禍福」
とは不運と幸運のことを言います。
「人の人生で起きりうることは予測できない」
というたとえの故事にならった
「ことわざ」
です。
その中で
- ①:幸福なこと
②:不幸なこと
に対して、必ずしも幸福や不幸でもないということも意味することばで
「将来」
のことは誰にも分らない。
そんな意味で使われます。
「人間万事塞翁が馬」とも表現される
「塞翁が馬」
は
「人間万事塞翁が馬」
とも表現されます。
由来の書物『淮南子(えなんじ)』の
「人間篇」
によるものと思われます。
この場合の
「人間」
は
- ①:にんげん
②:じんかん
と読まれ、現在はどちらの読み方もOKだとのこと。
どちらかというと
- 「人間万事塞翁が馬」
の方が私はしっくりきます。
「塞翁が馬」の語源とは淮南子」の「人間訓」に由来!
「塞翁が馬」の
- ①:淮南子と物語のあらすじのエピソードを解説。
②:故事の漢文の原文の一部紹介
について解説。
「塞翁が馬」の「淮南子」と故事のエピソード(あらすじ)解説
「塞翁が馬」
の語源は古代中国前漢時代の書物
『淮南子(えなんじ)』
に由来します。
「淮南子」(えなんじ)とは?
以下の解説。
『淮南子』(えなんじ/わいなんし)は、前漢の武帝の頃、淮南王劉安(紀元前179年 – 紀元前122年)が学者を集めて編纂させた思想書。
劉安・蘇非・李尚・伍被らが著作
(wikipediaより)
その中の18篇の
「人間訓」(にんげんくん、じんかんくん)
に記載されています。
「塞翁が馬」のあらすじわかりやすく解説
その中の「塞翁が馬」のエピソードは以下。
昔、中国北方の塞(とりで)近くに住む占いの巧みな老人(塞翁)が住んでいた。
①:持ってる馬が胡の地方に逃げた → 人々は気の毒がった
②:老人:「そのうちに福が来る」と言った。
③:その馬は胡の駿馬を連れて戻った → 人々は祝った
④:老人:「これは不幸の元になるだろう」と言った。
⑤:老人の息子が落馬して足を折るけが → 人々がそれを見舞った
⑥:「これが幸福の基になるだろう」と言った。
⑦:一年後胡軍が攻め込んできて戦争となった。
最終的に、多くの若者が戦死したのだが
「老人の息子」
は足のケガで徴兵されずに生き残った。
こういった故事(エピソード)です。
人々は
- ⑧:幸福といったが決してそうではなかった。
⑨:不幸と見舞ったが決してそうではなかった。
人生は何があるかわからない。
そういう教訓です。
「塞翁が馬」の故事の漢文の原文!
「塞翁が馬」
の漢文の最初のみ紹介します。
近塞上之人、有善術者。
馬無故亡而入胡。
人皆弔之。
其父曰、
この冒頭の書き出し分で
「塞翁」
が出てきます。
①:「塞」:砦
②:「翁」:老人
塞翁:砦に住む老人
この方は北方の砦(塞)に住む「占い」に精通した老人。
その馬が隣の「胡」の国に逃げた。
ここから始まります。
馬無故亡而入胡。
その馬から始まる物語で、本編の最終は息子は死ななくて済んだ。
その息子は、その先がありますから、どうなったかはわかりません。
しかし、人生の禍福はそこに集約され「一喜一憂」するべきでないという
「戒め」
に近い諺です。
「塞翁が馬」の使い方を場面と例文と会話例で!
この章では
- ・「塞翁が馬」を使う場面。
・使い方を短文の例文で。
・「塞翁が馬」を用いた会話例。
を解説します。
「塞翁が馬」を使う場面は?
「塞翁が馬」を使う場面は諺のように
「禍福」
を感じた場面がと思います。
場面➀ | 受注に成功したが・・ |
場面➁ | 跡継ぎが家に入った |
場面➂ | 孫ができた |
場面➃ | 定年した |
場面➄ | 株で損失 |
いいことと、悪いことを感じた場面を思い出してみました。
「定年した」
喜んだのつかの間、ってことは収入がなくなる(年金のみ)
いいことばかりではやはりありません。
「塞翁が馬」の使い方を短文の例文で!
以下の例文で。
例文➀ | 定年したはいいが、「塞翁が馬」で逆に生活の不安があるよな~ |
例文➁ | 孫ができたと喜んだのもつかの間「塞翁が馬」でこの子はここを引き継いでくれるだろうか? |
例文➂ | 跡取りが家に入ってくれたが、「塞翁が馬」で農業は俺で終わりかもしれない。 |
例文➃ | 有馬記念で万馬券ヒットしたが、家を建てるからと妻に取り上げられ「塞翁が馬」を感じた。 |
例文➄ | 「塞翁が馬」というからね、多少へこんだことがあっても元気に生きていこう。 |
例文⑥ | 人生の教訓として「塞翁が馬」を「座右の銘」にしてる方多いんだそうだ・確かに! |
「塞翁が馬」
は「座右の銘」でも人気の言葉。
確かに、人生を物語っている言葉だと改めて認識させられます。
「塞翁が馬」を使った会話例!
以下の会話例で。
婿殿が来たのでこれで我が家も安泰・・と思ったのだが農業やってくれるかな?
都会育ちの若者が泥にまみれるなんてありえないからお父さんあきらめた方がいいよ。
「塞翁が馬」というからな~よかったことが決してそうではないこともあるわけだ・納得。
そうそう、あきらめが肝心よ!
そう簡単に何代もやってきたコメつくりをやめるだ~~
ざけんじゃあ~~ねえ~~
といいたいところだが、そうもかなわじ・・ですね。
どうにもなりません。
でも、いないとこういう心配をすることもありません。
まさしく
「塞翁が馬」
を感じます。
「塞翁が馬」の類義語(類語)と言い換えは「楽あれば苦あり」!
「塞翁が馬」
の類義語(類語)は以下。
静む瀬あれば浮かぶ瀬あり | 人生は不運なことばかりが続くわけではない |
禍福は糾える縄の如 | 人生は縄のように表裏一体、一時のそれに一喜一憂しても仕方がない |
明日は明日の風が吹く | くよくよと心配しても始まらない |
怪我の功名 | 災難や過失との思いが実は、思いがけなくよい結果 |
楽あれば苦あり | 苦楽は相伴うというたとえ |
言い替え | 楽あれば苦あり |
言い換えとして適当と思うのは
楽あれば苦あり
です。
意味は以下の解説。
楽しい事のあとには苦しい事がある。苦楽は相伴うことをいう。
(デジタル大辞泉)
確かに人生って苦楽の繰り返しに思います。
多くの場面で置き換えとして機能すると思います。
「塞翁が馬」の反対語(対義語)は!
「塞翁が馬」
の反対語を考えてみました。
人生は禍福を繰り返すことの意味ですから、その反対なら繰り返さず
「既定路線」
で決まっていることを言うのかもしれませんね。
が・それでも置かれてる境遇での
「禍福」
を感じるのは本人。
う~~ん
ということで
無し
にします・・ざんねん!
しかし「既定路線」は捨てがたいのですがどうでしょうか?
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「塞翁が馬」を英語で表現!
「塞翁が馬」
試しに検索で。
「塞翁が馬」:Sio is a horse
う~~これはちょっと・・ですが他の英訳を。
①:inscrutable are the ways of heaven
②:fortune is unpredictable and changeable
③:Life is like a box of chocolates: you never know what you’re going to get.
どれも「塞翁が馬」に近い英訳です。
素晴らしいです。
④:Every cloud has a silver lining.
(どんな雲にも光の部分はある:直訳)
英語の有名な諺。
「悪いことがあればよいこともある」
という意味になります。
(DMM英語)
とても素晴らしい英訳です。
英語圏のことわざも響くものがあります。
「塞翁が馬」を座右の銘にしている有名人紹介!
「人間万事塞翁が馬」
は座右の銘で人気です。
ランキングでもいつも上位。
有名人の多くの方も
「座右の銘」
にされてる方多いです。
①:十四代今右衛門
②:山中伸弥教授
③:弘兼憲史
④:芦田愛奈
⑤:岡田武史(サッカー監督)
⑥:松井秀喜
他多数の方が、ネットで発信されています。
大学や高校や歯科医師の方や弁護士事務所などの方。
大勢の方がおすすめして、また考え方を取り込んでいます。
皆さんもいかがですか?
「塞翁が馬」の思いと感想とまとめ!
「塞翁が馬」
の上の内容を以下の表にまとめてみました。
➀:意味 | 生の禍福は転々として予測できないことのたとえ。 |
➁:語源と由来 | 淮南子の「人間訓」に由来 |
➂:使う場面 | 禍福を感じるとき |
➃:使い方を例文で | 「塞翁が馬」というからね、多少へこんだことがあっても元気に生きていこう。 |
➄:類語 | 禍福は糾える縄の如・明日は明日の風が吹く・楽あれば苦あり |
⑥:言い替え | 楽あれば苦あり |
⑦:反対語 | 無し |
⑧:英語表現 | inscrutable are the ways of heaven |
意味のおさらいです。
人生の禍福は転々として予測できないことのたとえ。「人間万事塞翁が馬」
(デジタル大辞泉)
「人間万事塞翁が馬」
は好きな言葉。
自分では幸運と思っていたものがその実災難だった。
これ結構あります。
こんなことならいらなかった!
お袋さんが言う言葉に昔からの諺で(このへんの)
「子供の数だけもぞい」
これは
「子供の人数だけ心配事がある」
という意味。
昔の人はそういったらしい。
子供ができないうちは
「子宝」
に恵まれるように。
しかしいざ、子供が生まれると心配事が絶えない。
しかし、うれしいこともまたあります。
まさに
「禍福」
は繰り返すんだな。
奥が深い諺に感じます。
「塞翁が馬」の良いお話と体験!私の人生!
「人間万事塞翁が馬」
の良いこと。
これはよいことはたくさんあります。
この言葉のおかげで物事に
「一喜一憂」
せずに済みます。
何か良いことがあったら
「勝って兜の緒を締めよ」
という気分になりますし
逆に悪いことがあったら
「人生悪いことばかりではないさ」
と自分を励ますことができます。
何度も人生、生きてきて体験してきました。
とても人生訓としては素晴らしい言葉です。
「座右の銘」
にお勧めです。
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*ヘッダー(最上部)の写真はわたしが撮影した松島四大観の一つ「多聞山」の写真です。
とてもいい風景で大好きな場所です。