為せば成るは誰の言葉で意味は?英語表現と使い方や語源歴史のお話!
「為せば成る為さねばならぬ何事も」ということわざは、誰の言葉でしょうか?
語源や由来や、その背景にあった歴史的のお話などを、まとめてみようと思います。
英語表現もどうなるかも気になりますね~~
為せば成る・・この言葉を、座右の銘にされてる方も多いと聞きます。
Contents
為せば成るの意味と諺の意図とするところとは?
「為せば成る、為さねばならぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」
これは、上杉鷹山の言葉で読み方は「なせばなるなさねばならぬなにごともならぬはひとのなさぬなりけり」です。
その通りですね。
しかし語源は、また深いので次の章で。
ここでは意味についてです。
為せば成る為さねばならぬ何事もの意味は?
このことわざの全文は
「為せば成る、為さねばならぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」
です。
これについての意味の分析です。
以下のようですが、これは全文で3段に分かれていると思います。
- 為せば成る:頑張れば何でもできる
為さねばならぬ何事も:できそうもないことでも頑張れば出来る
成らぬは人の為さぬなりけり:結果が出ないのは行動しないから
そんな、三個のフレーズなんだと思います。
まとめると
「人間やる気があって、頑張れば何でもできるが、できないのは、そもそもやる気がないからだ」
「どんな困難なことでも、強い意志をもって行えば必ず実現できる。思うような結果が得られないのは、そもそもない遂げようとする意思がないからだ」
そう私は解釈します。
江戸時代の、困難な時代の上杉鷹山の言葉ですが、、この精神論のおかげで、米沢藩は改革に成功していきます。
が・・この言葉は、もっと奥が深いんですよ~~
やっぱし、中国の故事に行きつきます。
為せば成るは誰の言葉?語源や由来と歴史的な背景のお話!
「為せば成る・・」
は上記で紹介した、江戸時代の米沢藩主「上杉鷹山」が、有名ですが、それ以前にも、言われている、有名な言葉です。
実は、上杉鷹山は、これを引用したようですね。
でも、元は精神論ではなく、もっと実用的な言葉であったようです。
武田信玄の為せば成るの内容は命がけ?
上杉鷹山は、武田信玄の言葉を、引用したといわれているようですね。
武田信玄の「為せば成る」の原文はこちら。
「為せば成る 為さねば成らぬ 成る業(わざ)を 成らぬと捨つる 人の儚(はかな)き」
です。
なんかちょっと違います。
こちらは、ご存知の通り、当時は戦国時代の真っ最中。
生きるか死ぬかの境地を、地で行く時代。
気合の入れ方が違うかと。
もう一つの武田信玄の名言。
「負けまじき軍に負け、亡ぶまじき家の亡ぶるを、人みな天命と言う。それがしに於いては天命とは思はず、みな仕様の悪しきが故と思う」
勝っても負けてもそれは天命??
そんなものはない。
要はやり方次第だ。
そう言ってます。
上杉鷹山の精神論や、根性論とは違って、こちらは実践的で・言うことは、命がけでやれ!
ですね。
武田信玄の為せば成るの言葉の基は「書経」太甲下篇だ!
その武田信玄の「為せば成る」の言葉の源泉は、どうやら中国の古典の
「書経」太甲下篇
にあるといいますから、これがまた面白いですね。
その中の一節
「慮(はか)らずんばなんぞ獲(え)ん、為さずんばなんぞ成らん」
この記述。
- 慮る:思慮であってきちんと考えるの意
為す:行動する
と言ってます。
どういうことかというと
「考えても何も得られない。それだけでは何も得ることはできない。行動しないことには、何も得る(実現)ことはない」
という意味です。
全くその通りですよね~
口先だけで、いいことを言うけど全く行動しない人。
近くにいませんか?
ところで、この「書経」とはいつの時代で、著者は誰でしょうか?
以下のようです。
『書経』(しょきょう)は、中国古代の歴史書で、伝説の聖人である堯・舜から夏・殷・周王朝までの天子や諸侯の政治上の心構えや訓戒・戦いに臨んでの檄文などが記載されている。 『尚書』または単に『書』とも呼ばれ、儒教の重要な経典である五経の一つでもある。
『書経』には秦の穆公の記載があるため、成立は早くとも秦の穆公が在位を開始した紀元前659年以降である。 さらに、書経の中の『洪範』で記されている政治学は五行説が基になっており、五行説の成立は戦国時代であることから、成立年代は早くとも戦国時代(紀元前5世紀以降)までに限られる。
(wikipediaより引用)
という内容の書で、すごいですね‥驚くべき大昔の書です。
編纂は「孔子」と言われてるようですが、どうやら最近は、その見方に懐疑的ということも書かれていました。
この中の「太甲下篇」にでてくるようです。
なお、日本には、
「書経が我が国に伝来した年代は明らかではないが、継体天皇の時代に五経博士の段楊爾・高安茂が相次いで来朝したという記録があるため、この際伝来したものといわれる」
という記述があるので、この時代は西暦513年あたりのようですね。
ずいぶん古くには、日本に伝来していたということのようです。
しかし、武田信玄は、この書が読めたんでしょうね~~えらい博学だったんだと思います。
為せば成るを使う場面と使い方を例文で!
「成せばなる・・」
を使う場面と言うのは、どんな場合でしょうか?
考えるに、やはり困難に突き当たった場合、それを打破する目的が使う場面の1番に、考えられると思います。
その場面が、個人的な場合もあれば、会社等の仕事のように、組織的な場合もあると思います。
成せば成るを使った例文を作成してみた!
以下のように作ってみました。
1:仕事もうまくいかなければ、人間関係もうまくいかない。成せばなるとはいうが、ちょっとしんどい。
2:成せばなるとは言うが、要はやる気と方法が適正でなければ、答えにあたるには程遠い。
3:何事も行動しないことには、得るものは何もない。成せばなると言うように、まずは行動してみることが大事だ・・しかも強い意志で。
4:会社の同僚と話していると、言う事は立派なのだが、その通りには行っていない。成せばなると言う諺の通りには、彼の場合は絶対にならないな。
5:私の人生は、まさに成せば成るの世界で、生きてきたような気がする。
かなり適当な例文ですが、こんな感じで。
「為せばなるなさねばならぬ何事も」
何事も、やる気がなければ、何かをなそうと思っても、できるわけがありません。
会社の同僚でも、いいこと言うのですが「ではやってみれば?」と言ってみるのですが、それを実行に移す事はあり得ません。
そういう輩が、いかにも多いと言うのが、私の感じるところです。
この言葉を使う場面は、やはり壁にぶち当たった時だと思います。
精神論ですが、いい言葉です。
この言葉を使う場面は、やはり壁にぶち当たった時だと思います。
為せば成るの類義語にはどんなことわざがある?
「為せばなる」の類義語には、以下のようなものがあるようですね。
- 1:一意専心
2:一念岩をも通す
などが考えられます。
1番の一意専心は、1つのことに熱心であり、または一生懸命な、そんな意味を内包しています。
信じて、1つのことを行う意思。そんな意味でしょうか。
2番の言葉は、どんなことでも強い思いを持ってすれば、成し遂げることができると言う、そんな思いを言葉にした印象です。
この言葉の出典は、司馬遷が書いた史記に寄ります。
この辺はまた別ページで、紹介できればと思います。
為せば成るを英語で表現するとどういう表記に?
いつものように検索で
為せば成る:Where there is will, there is a way
為せば成る、為さねばならぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり
こちらは
What you have to do, what you have to do, what you can’t do is for people
こうなります。
これでいいのかな‥さて??
他の英訳を見てみましょう。
Where there is a will、there is a way.
(為せば成る、為さねばならぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり)
これ、シンプルでいいですね。
上の検索と同じです。
ではこれでいいのですね。
例文はちょっと長いので、この言葉には上の翻訳を使用していきます。
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とてもいい言葉ですよ~~語源の由来のお話も‥
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私は、これすごく勉強になりました。
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為せば成ると思ってればそうなった自分の人生を振り返って!
「為せば成る、為さねばならぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」
ついて、意味や語源の由来や歴史などについて、考察してきました。
意味のおさらいですが、以下のようです。
「どんな困難なことでも、強い意志をもって行えば必ず実現できる。思うような結果が得られないのは、そもそもない遂げようとする意思がないからだ」
ちょっと長いですが、こんな意味の内容によります。
一般的には、江戸時代の米沢藩主上杉鷹山の言葉と言われていますが、上杉鷹山は武田信玄から引用したと言われています。
さらに武田信玄は、中国の古書「書経」を参考にしたと、言われているようで、結局行き着くところは中国の故事に至るんだな。
それだけ、造詣が深いと言うことだと思います。
私の人生と為せば成るは関係があるか?
自分の人生に、これまで生きてきたことを踏まえて、為せば成る色を当てはめてみました。
人生の座右の銘にする方も、多くいると言うことも聞きますが、さすがに私もそう思います。
口先だけで、言う事は誰でもできますが、初めの一歩を踏み出さない限り、何も事は進みません。
踏み出した途端、壁に当たれば、多くの方はそこであきらめる方も多いでしょう。
その時に、やはり「為せばなる・・」の精神論はかなり有効だと思います。
でも、精神論に限らず、戦国時代の武田信玄さながらに、これをやり切らないと俺は失業する!
そんな状態の時も、実際に私はありました。
恥ずかしながら、逃げた時もあれば、やり切った時もあります。
その事柄において、対処は様々ですが、口に出さなくても思いはそうだった時が、今思えばあったような気がします。
だから今があるのでしょう。
今の時代、命がけで…・・ことをやり遂げよう等と、思う方は、そんなにいないですよね。
まして失敗したところで、やり直しは何度でもできますから。
でも私の場合は、現在は、成し遂げたい事はあるなー!!
人生は1度しかないですから!
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是非に及ばず・・
私も使ってみたいですね~~
って、孫相手に言っています。
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まずは踏み出さないことには、始まりません。
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※多分に私の主観を入れて書いております。ちょっとずれてるなぁっていうことがあっても、ご容赦ください。
ヘッダーの写真は、私の愛機のFujiの一眼で撮影した昨年2月の塩釜神社の境内の風景写真です。