「足るを知る者は富む」(知足者富)の意味と英語訳!原文と続き解説
「足るを知る者は富む」(知足者富:四字熟語)とは? 意味は、欲を捨てて満足できる人は貧しくとも精神的に幸福である。
|
四字熟語では「知足者富」と表記。これは原文です。
Contents
「足るを知る者は富む」とは?読み方と意味と「四字熟語表記」!
「足るを知る者は富む」
読み方は「たるをしるものはとむ」です。
四字熟語では
「知足者富」
と表記します。
意味は以下の解説。
欲を捨てて満足できる者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福である。
それぞれの意味。
- 足る:十分である。満ち足りている。
知る:自分自身をよく知っている
富む:豊富:気持ちの充実(精神的に豊か)
一般的とは少し趣を変えて、原文の書下ろし文から推察するに
「老子」
のいう
「自ら勝つ者は強し。」
というくだり。
- 知る:自らを知る
これが本当の勝者だといっています。
「自分自身を知ることによって、何が足りているかを理解し、それに満足するものは精神的にも富める者」
しかし、「知足者富」はここで終わりではありません。
続きまで知って、初めてこの意味を理解できるかと。
以下語源に続きます。
「足るを知る者は富む」の語源は「老子」の道教に由来!原文の続き解説
「足るを知る者は富む」の
- ①:語源の老子と「道教」簡単に解説
②:「足るを知る者は富む」の原文と続き
について簡単に解説。
語源の老子と「道教」簡単に解説
「老子」
とは以下のような方。
老子(ろうし)は、中国春秋時代における哲学者である。諸子百家のうちの道家は彼の思想を基礎とするものであり、また、後に生まれた道教は彼を始祖に置く。
(wikipediaより)
さらに
道教のほとんどの宗派で「老子」は神格で崇拝。
三清の一人である太上老君の神名を持つ。
ともあります。
生まれたのは「紀元前6世紀」とも「4世紀」とも。
「道教」とは?
以下の解説。
道教(どうきょう)は、中国三大宗教(三教、儒教・仏教・道教の三つ)の一つであり、中国の漢民族の固有の宗教。
多神教であり、その概念規定は確立しておらず、さまざまな要素を含んだ宗教である
伝説的には、黄帝が開祖で、老子がその教義を述べ、後漢の張陵が教祖となって教団が創設されたと語られることが多い
(wikipediaより)
中国の三大宗教
- ①:儒教:孔子
②:仏教:お釈迦様
③:道教:老子
の三つの宗教。
多神教といいますから、これは仏教に近いかと。(私見です)
「足るを知る者は富む」の原文と「続き」解説
「足るを知る者は富む」
の原文は以下。
知人者智、自知者明。
勝人者有力、自勝者強。
知足者富、強行者有志。
不失其所者久。
死而不亡者壽。
内容は以下。
①:人を知る者は智、自ら知る者は明なり。
②:人に勝つ者は力あり、自ら勝つ者は強し。
③:足るを知る者は富み、努めて行う者は志有り。
④:其の所を失わざる者は久し。
⑤:死して而も亡びざる者は長寿となる。
この中で重要なポイント
- ①:自ら知る者は明なり。
②:自ら勝つ者は強し。
③:努めて行う者は志有り。
まずは自分自身をよく知ること、
そのうえで
「満足することを知るものは精神的に豊かで富める。」
しかもさらに
努力するものにこそ本当の志が宿っている。
さらにその先は結果
自分の本来のあり方をっ見失わないものは長生きする
といいます。
意味は以下ですが。
「欲を捨てて満足できる者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福である。」
この先に書かれている続きもすごく重要で、ここだけが独り歩きしているようにも思います。
本当は、その先も併せての言葉の意味なんだな~~と。
「足るを知る者は富む」の使い方を場面と例文と会話例で!
この章では
- ・「足るを知る者は富む」を使う場面。
・使い方を短文の例文で。
・「足るを知る者は富む」を用いた会話例。
を解説します。
「足るを知る者は富む」を使う場面は?
「足るを知る者は富む」
を使う場面を以下の表に何点か上げてみました。
場面➀ | 現状に満足 |
場面➁ | こんなものだろう |
場面➂ | いつも笑顔 |
場面➃ | 人生ん満足してるお袋さん |
場面➄ | 不足を感じたとき |
自分の例なら特に
「不足を感じる場面」
に自分を納得させるために、このような気分になることがあるな~~と。
「自分を知ればこれも致し方なし」
ですね。
「足るを知る者は富む」の使い方を短文の例文で!
以下の例文で。
例文➀ | 「足るを知る者は富む」というが89歳のお袋さんはいつも笑顔で気持ちの豊かさが出ている。 |
例文➁ | 自分に足りないものがあると「足るを知る者は富む」という言葉で不足感を納得させる。 |
例文➂ | 人をうらやむ行為や気持ちは「足るを知る者は富む」という諺からもすべきでないな。 |
例文➃ | ない物ねだりは「足るを知る者は富む」を理解してから自分自身が努力するべきだ。 |
例文➄ | 自分の分をわきまえて「足るを知る者は富む」と思えばこの生活も質素だが豊かに感じる。 |
例文⑥ | 父はお世辞にも「足るを知る者は富む」は理解できない人でいつもない物ねだりだった。 |
「足るを知る者は富む」
このことわざを知ってる方はいても実際に
「理解して実践」
してる方、どのくらいいるかな~~と。
「足るを知る者は富む」を使った会話例!
以下の会話例で。
投資やギャンブル好きの人って「足るを知る者は富む」って理解できると思う?
相手が「お金」となると普段冷静ではいられないよな。
んで。このことわざ見てすぐにそう思ったんだ。
全く同感。それで心満たされていたらその行為はどんな意味持つのかなって考えてみた。
親父は大のギャンブル好きでこんな気持ちとは
「無縁」
でした。
落ち着きがなかったな~~と。
「足るを知る者は富む」の類義語(類語)と言い換えは「吾唯知足」!
「足るを知る者は富む」
の類義語(類語)は以下。
足るを知るは第一の富なり | 満足することを知っているのは一番の豊かさ |
富は足るを知るにあり | 心の豊かさは満足することを知ること |
足ることを知れば福人 | 満足することを知ってこそ豊かな人に |
知足安分 | 高望みをせず、おのれの境遇に満足すること |
吾唯知足 | 足ることを知る者は不平不満がなく、心豊かな生活を送ることができる |
言い替え | 吾唯知足 |
言い換えとして適当と思うのは
吾唯知足
京都の龍安寺にこの文字が掘られたつくばいがあり、そこから広がった言葉といわれます。
実際の写真が上の写真です。
「われただたるをしる」:吾唯知足
に凝縮されてると感じます。
言い換えとしてはとてもいい言葉です。
「足るを知る者は富む」の反対語(対義語)は「欲求不満は貧しい心」!
「足るを知る者は富む」
の反対語を考えてみました。
「自分を知り足りていることを理解してる人は気持ちが豊で富める」
の反対なら
- ①:足りていない気分で今の現状に満足できない
②:自分は不幸である
③:気持ちが落ち着かず欲求不満
などを言い換えるとどうなる?
「足るを知る」
の反対語は
- ④:不満足
⑤:満足できない
⑤:不満
⑦:欲求不満
があげられます。
「富む」
の反対は
- ⑧:欠ける:貧しい
です。
合わせるとどうなるかな?
「欲求不満は貧しい心」
勝手に表現してみましたがこれでいかが?
言葉遊びのようで大家の方には、申し訳ないのですがどうしても
「反対だったらどう表現する?」
って考えてしまいます。
*私の個人的な私見です・読み物としてあしからず。
現実に反対語はないように感じます。
・・・・・・・
関連記事
・・・・・・・・
「足るを知る者は富む」を英語で表現!
「足るを知る者は富む」
試しに検索で。
「足るを知る者は富む」:He who knows enough is rich
う~~ん・・いいのかな?
他の英訳も。
①:Enough is as good as a feast
英語の諺です。
同じような意味になります。
Enough:十分(満腹)
feast :ごちそう
②:A contented mind is a perpetual feas
(満足は永久の御馳走:足るを知る者は富む)
③:He is rich that has few wants.
(欲しがりすぎない人こそ豊か:るを知る者は富む)
いろんな表現がありますが、基本的には英語のことわざのように感じます。
とても参考になります。
①:Enough is as good as a feast
これは短文なので、このまま覚えてしまった方がいいですね。
「足るを知る者は富む」の思いと感想とまとめ!
「足るを知る者は富む」
の上の内容を以下の表にまとめてみました。
➀:意味 | 欲を捨てて満足できる人は貧しくとも精神的に幸福である。 |
➁:語源と由来 | 老子の「道教」第三十三章 |
➂:使う場面 | 足るか足らないかの意識した場面や欲求不満・他 |
➃:使い方を例文で | 自分に足りないものがあると「足るを知る者は富む」という言葉で不足感を納得させる。 |
➄:類語 | 富は足るを知るにあり・知足安分・吾唯知足 |
⑥:言い替え | 吾唯知足 |
⑦:反対語 | 「欲求不満は貧しい心」 |
⑧:英語表現 | Enough is as good as a feast |
意味のおさらいです。
欲を捨てて満足できる者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福である。
とてもいい言葉です。
四字熟語では
「知足者富」
と表記します。
が‥自分で実践となると話が別。
こういう気持ちになれるかな~~と考えるんだっけな~
努力することはできても、どうしても納得できない
「足るを知ることができない」
ことが、世の中というか、自分の身辺では結構あります。
そういう時こういう気持ち・・心にとめておきます。
「足るを知る者は富む」の良いお話!私の人生!
「足るを知る者は富む」
の良いお話です。
「足るを知る者は富む」
という諺は知りませんでしたが
「足るを知る」
は知っていました。
まさか、その先の
「富」
があるとはついぞ知りませんでした。
そして原文にはさらにその先があるとは、 知る由もありません。
こうやって、いろんな言葉を
- ①:調べる
②:原文を知る
③:本来の言ってる趣旨を理解する
これが「故事成語」や「ことわざ」といわれるものを調べる
「醍醐味」
だと、私は思います。
さらに、それに私見を重ねると、何となく自分の理解が見えてきます。
尤も、理解したと思うのは自分だけかもしれませんが。
が、言葉に触れることが大事だと私は思います。
今回はその先まで知りえたことが
「良いお話」
です。
「老子」さまはすごい人なんだな~~納得!
・・・・・・・・・
関連記事
・・・・・・・・・・
*ヘッダー(最上部)の写真はわたしが撮影した