「付和雷同」の意味と使い方と例文!由来や対義語と附和雷同との違い
付和雷同(ふわらいどう)とは? 意味は、主義主張を持たず軽々しく他人の説に同調すること。
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「付和雷同」の方いますね~~たくさん!。
Contents
「付和雷同」とは?意味を詳しく解説!
「付和雷同」
読み方は「ふわらいどう」です。
意味は以下の解説です。
一定の主義・主張がなく、安易に他の説に賛成すること。
(デジタル大辞泉)
自分の、主義主張らしいものは持たず、安易に周囲の「多数派」に賛同する。
こういう方のこと・・実際多いです。
また、その場面の物事の種類によっても、「付和雷同」かそうでないか、瞬時に対応を決めてるかもしれません。
漢字から意味を分析してみる!
漢字の意味を、個々に見ていこうと思います。
- 付和:わけもなく他人の意見に従う
雷同:雷が鳴ると周囲の物全て呼応し響く(安易に同調)
この二つの意味から、上のような解説の
「主義主張を持たず、安易に周囲に同調する」
という意味を持ちます。
付和雷同はいい意味か悪い意味(ネガティブ)か?
相手に
「あなたは付和雷同な方ですね。」
と言われたら、これは褒め言葉?
それともその反対か?
これは、「ネガティブ」な言葉です。
大多分の場合は、信用の問題では、ネガティブです。
安易な「付和雷同」は禁物。
自分らしさは持っていたいですね。
「付和雷同」と「附和雷同」に違いはあるか?
違いは
「付和」
か
「附和」
の差。
意味を見てみます。
「付和」:自分にしっかりした考えがなく、たやすく他人の意見に同調する
「附和」:自分にしっかりした意見がなく、他人の意見に従うこと
同じ意味です。
辞書の内容にも
ふ‐わ【付和/附和】 の解説
他の辞書には
「附和」
で調べるも
別表記:付和
との記載も。
厳密にいえば、漢字単体の歴史もあって微妙に違うのかもしれません。
でもそこまで厳密に考えずに使用していいかともいます。
「付和」
の方がどうやら圧倒的に多い印象です。
「付和雷同」の語源は中国故事の「礼記」に由来!
「付和雷同」
の語源は中国の古典の一つ
「礼記」(らいき)
の中の一節が由来です。
ただし「礼記」では
「雷同」
のみで「付和」は記載なし。
よって「雷同」の語源が「礼記」に由来します。
「付和」
は由来しません。
礼記の中で「付和雷同」の漢文表現は?現代訳紹介!
「付和雷同」
の語源となっている「礼記」は以下のようなものです。
『礼記』(らいき)とは、儒教の最も基本的な経典である「経書」の一つで、『周礼』『儀礼』と合わせて「三礼」と称される。『小戴礼記』とも。全49篇。
『礼記』は雑然とした内容を集積した書物であり、篇によって成立時期は異なる。例えば、「中庸」篇は孔子の孫の子思の作、「月令」篇は秦の呂不韋の『呂氏春秋』に拠る、また「王制」篇は『史記』封禅書をもとに前漢の文帝の時に編纂されたとされている。
(wikipediaより)
「呂不韋」
は秦の始皇帝の父なのでは?
そういう方です。
その礼記の中の「礼記-曲礼・上」の中の次の一節。
「正爾容、聴必恭。毋勦説、毋雷同」
現代訳は以下。
- 爾(なんじ)の容を正しくし、聴くに必ず恭。
勦説(そうせつ)する毋(な)かれ、雷同する毋(な)かれ”
という解説です。
- ①:勦説:他人お話を盗み取って自説にする行為
②:雷同:雷が鳴ると周囲の物全て呼応し響く(わけもなく同調)
上の二つの行為をするべきでないと戒めています。
「付和雷同」
の付和がないのですが、どこで
「付和」
がついたのか‥もう少し勉強します。
「雷同」は「なかれ」で戒めています。
「付和雷同」を使う場面を考えてみた!
「付和雷同」
を使う場面は、これは幾らでもありそうですね。
臨機応変に対応しないと、それこそ「付和雷同」な人になってしまいます。
場面➀ | 会議での同調 |
場面➁ | どっちでもの表現 |
場面➂ | はやり終わりたい場面 |
場面➃ | 会社での朝令暮改に付和雷同 |
場面➄ | 人間関係重視で同調 |
などなど・・他にもたくさんの場面が、ありそうな予感。
次の例文で。
「付和雷同」の使い方を短文の例文の作成で!
以下のように短文での例文を、作成してみました。
例文➀ | 「付和雷同」のような、日和見の輩は人には信用されないな、自分らしさを持たないと。 |
例文➁ | 部長の命令には絶対服従で、多少の文句があっても後が怖いので「付和雷同」にならざるを得ない。 |
例文➂ | 役員会での発言が、ほとんど社長に「付和雷同」で、これで機能してると言えるだろうか? |
例文➃ | 集落の堂々巡りの議論でどっちでも大勢に影響がなから、「付和雷同」で早く決めてくれ! |
例文➄ | 会議で絶対に反対の立場だが、のちの人間関係を考えたら、ここは「付和雷同」がベストの選択。 |
例文⑥ | 「付和雷同」で良い場面といけない場面はよくよく判断すべきだ。 |
いろんな場面で、「付和雷同」かどうか、選択する場面がありそうな気がします。
しかし、自分の意見を持たない、典型的な「付和雷同」は、おそらくですが高い確率で信用はなくします。
「付和雷同」の会話の例!
以下のような例で。
今日の会議俺どっちでもいいから早く終わらせたい。
思うんだけど、君っていつも発言は同調しかないけど、持説って持ってる?
失敬な。きちんと自分の意見くらい持ってるさ!
ではきちんと、自分の意見を言わないと「付和雷同」で、どうでもいい人になってしまうよ!
という事で。
自分の意見は持ってるとは言うものの、会議や会合なんてめんどくさいから、さっさと終わらせたい。
そういう、見え見えの方ですね。
「付和雷同」の類義語(類語)と言い換えは「尻馬に乗る」!
付和雷同の類義語(類語)は以下。
阿附雷同 | 自分の考えがなく周りの意見にむやみに同調する |
大勢順応 | 事の成り行きに任せてしまおうとする考え方 |
唯々諾々 | 事のよしあしに関係なく何事でもはいはいと従うさま |
尻馬に乗る | 他人の言動に同調して、軽はずみなことをする |
一鶏鳴けば万鶏歌う | 一人の意見につられて多くの者が軽々しく同調し世間に広まる |
言い替え | 尻馬に乗る |
「言い換え」として、適当だな~と思うのは
「尻馬に乗る」
です。
意味は以下の解説。
分別もなく他人の言動に同調して、軽はずみなことをする。人のあとについて、調子に乗ってそのまねをする。
(デジタル大辞泉)
類語として、言い換えとして多くの場面で機能するともいます。
「付和雷同」の対義語(反対語)は「独立独歩」
付和雷同の反対語(対義語)を考えてみました。
人の意見に踊らされて、主義主張らしいものはなく、安易に賛同する・・そんな意味の反対なら
- 1:主義主張を持っている
2:自分の意見を貫く
こんなところかと。
となると
- 1:独立独歩
2:初志貫徹
などがあげられます。
協調性を無視して、対義語なら
「独立独歩」
がいいですね。
この言葉を、「対義語」に上げておきます。
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「付和雷同」を英語で表現!
試しに検索で。
付和雷同:Attachment Raidong
う~んかなり違うけどやっぱしこうなるかな~~と。。
他の英訳も。
1:following blindly
2:following suit without reflection
例文は以下。
Do not follow others blindly!(付和雷同するなかれ)
という内容で。
他にも言い回しで、例文があるようですが、私はこれで。
たくさんあっても覚えきれないので。
「付和雷同」は誰にもあること!感想とまとめ!
「付和雷同」
の上の内容を以下の表にまとめてみました。
➀:意味 | 主義主張を持たず軽々しく他人の説に同調すること。 |
➁:語源と由来 | 中国の書「礼記」に由来します。 |
➂:使う場面 | 安易な同調の場面・他 |
➃:使い方を例文で | 「付和雷同」のような、日和見の輩は人には信用されないな、自分らしさを持たないと。 |
➄:類語 | 阿附雷同・大勢順応・尻馬に乗る・他 |
⑥:言い替え | 尻馬に乗る |
⑦:反対語 | 独立独歩 |
⑧:英語表現 | Do not follow others blindly! |
意味のおさらいです。
一定の主義・主張がなく、安易に他の説に賛成すること。
(デジタル大辞泉)
確かに、言い当てていて素晴らしい
「四字熟語」
だと思います。
また、何せ自分だって、話の、ことの内容次第では「付和雷同」です。
これは仕方がないですね・
「付和雷同」のいいお話!誰にでもあること!
「付和雷同」
は、とても身近な「四字熟語」だと思います。
本質的に、賛同はこれはもちろんいいこと。
しかし、この間全く違うことを言っていたのに、今日は賛同?
「付和雷同」とはいえ、これは主義を曲げた?
そんな方良くいますね。
長い物にまかれろ主義で、さっき全く正反対のことを言っていたのに、社長の意見は全く別なのに、賛同するとは「付和雷同」も甚だしい。
確かに。
でも、それがサラリーマン人生なんだな。賛成はできないけど、現実はそうだと思う!
私も思いっきりそうしてきました。
すべてに対して自説を展開していたのでは、決まるところも決まらなくなる場面もあろうかと。
程度の差こそあれ、事を荒立てたくない場面は、できるだけ
「付和雷同」
が無難にも感じます。
皆さんはどう思いますか?
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