「二階から目薬」の深い意味と起源: 日本語の豊かな表現力を探る
「二階から目薬」とは?意味は、思うようにならずもどかしいことのたとえ。
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Contents
- 1 「二階から目薬」とは?意味を詳しく
- 2 「二階から目薬」の語源: 浮世草子に由来も上方いろはかるたとの交錯
- 3 「二階からの目薬」のビジネスとプライベート使用場面6選
- 4 「二階からの目薬」の実際の例文:ビジネスとプライベートの使用例
- 5 会話の中の「二階から目薬」の適切な使用例
- 6 「二階から目薬」の魅力と使い方~正確な理解で効果的に活用するポイント~
- 7 「二階から目薬」の類語(類義語)の関連ことわざ5選とその意味解説
- 8 「二階から目薬」の言い換え – 「回りくどい」その深さを知る
- 9 「二階から目薬」の反対語(対義語)は「一撃必中」とその理由
- 10 「二階から目薬」を使用した英語の例文紹介
- 11 「二階から目薬」- 似た意味の四字熟語と中国のことわざ
- 12 「二階から目薬」:本記事の内容一覧表:感想とまとめ
「二階から目薬」とは?意味を詳しく
(写真ACより)
ことわざとしては
「二階から目薬をさす」
とも言います。
「二階から目薬」
とは?
読み方は「にかいからめぐすり」です。
です。
意味は以下の解説。
思うようにならずもどかしいこと。また、回り遠くて効果がおぼつかないことをたとえていう。
(日本国語大辞典)
二階から下にいる人の目に目薬を垂らしても命中する?
しませんよね~~
「二階から目薬」の意味: 挑戦的な状況を表現する慣用句
「二階から目薬」とは?
非常に
①:狭い範囲
②:特定の場所
に正確に物事を遂行することが
「難しいとき」(困難)
に使われる日本の慣用句です。
具体的には
③:「二階の高さから目薬を下の人の目に正確に入れるのは非常に難しい」
というイメージから来ている言葉。
この言葉を使うことで、特定のターゲットに対して
④:「的確に行動することの難しさ」
⑤:「不可能に近い挑戦」
をしていることを表現することができます。
ビジネスシーンや日常生活で、非常に
・「難易度の高いタスク」
・「挑戦的な状況」
を表すときに用いられる言葉と言えるでしょう。
「二階から目薬」の語源: 浮世草子に由来も上方いろはかるたとの交錯
(写真AC)
「二階から目薬」
の慣用句には、江戸時代中期の浮世草子
「風流御膳義経記」
に収録された句
「二階から目薬をさす仕掛け、さりとは急な恋ぞかし」
という由来説が存在します。
この句が示すのは、非常に急な恋愛を意味し、それが難易度が高い行為、すなわち
「二階からの目薬」
と同じくらい
「困難である」
という比喩として表現されました。
一方
「上方いろはかるた」
の方は、独特の
・風刺
・ユーモア
を込めた
「ことわざや成句」
が描かれている点では変わりませんが、具体的な起源としては浮世草子よりも
「後の時代」
を指すことになります。
従って、この慣用句の起源としては
「風流御膳義経記」
の句が初出として確認されている一方
「上方いろはかるた」
によって、その普及が進んだという考え方が理論的に感じます。
*ちなみに「風流御膳義経記」の作者は
「浮太郎冠者・実名与志」と記されているようですが実名は
「西澤一風」
と言う方。
内容は西澤氏の創作で、ページ数は全8巻で約360ページとあります。
「二階からの目薬」のビジネスとプライベート使用場面6選
「二階からの目薬」
を使う場面は
「特に難易度が高い状況や大胆な挑戦を表現する場面」
以下の表で。
場面➀ | 無理にクライアント対応 → 難しい仕事 |
場面➁ | 短期間での大きな成果求められる → 厳しい要求 |
場面③ | 一人で複数の部署と交渉 → 大変な役目 |
場面➃ | 初めてのスポーツで上級者と勝負 → 勇気を要る |
場面➄ | 知らない土地で方向感覚なし → 難易度高い |
場面⑥ | 友人の予想外のサプライズ計画 → 驚きの試み |
「二階からの目薬」
を使う場面をビジネスと私的な場面で考えてみました。
「二階から目薬」
という言葉は、ビジネスやプライベートのさまざまなシーンで、特に
・「難易度が高い状況」
・「大胆な挑戦を示す時」
に使用されます。
これは言葉の持つイメージが、日常の多くの場面で
「共感を得られる普遍的」
なものだからです。
「二階からの目薬」の実際の例文:ビジネスとプライベートの使用例
(写真AC)
以下の例文で。
ビジネスとプライベートの場面での
「例文」
を作成してみました。
例文➀ | 環境問題を解決するための新しい政策は、具体的な実施計画がないままでの提案は「二階から目薬」と言える。 |
例文➁ | 少子化対策としての経済的な補助だけを強調するのは、根本的な解決にはならず「二階から目薬」と言える。 |
例文➂ | 今の競争環境下で、古いマーケティング手法を持ち出すのは「二階から目薬」のアプローチだ。 |
例文➃ | 彼との関係は、二階から目薬のような難しさの段階に入っている。 |
例文➄ | 新しい技術を学ぶのは、年齢的に難度が高くまるで二階から目薬をさすかのようだ。 |
例文⑥ | そのレシピを再現するのは、気が遠くなりそうでまるで二階から目薬に例えられる。 |
「二階から目薬」
を使った例文です。
「二階から目薬」
という言葉は、非常に
・「難易度の高い状況」
・「困難な挑戦」
を示す際に用いられます。
したがって、適切にこの言葉を使うことによって、互いのコミュニケーションの手段には有効と思います。
会話の中の「二階から目薬」の適切な使用例
以下の会話例で。
最新のパズルゲーム、クリアしましたか?
まだ。最終ステージが難しくてなかなか進めないんだ。
そうなんですか。私もそのステージ、二階から目薬みたいで大変でした。
ほんとに?何回も挑戦しているけど、なかなかクリアできない。
粘り強く挑戦すれば、きっとクリアできるよ。頑張って!
難易度を表す、比喩する表現としての
「二階から目薬」
の応用例です。
困難な状況をイメージした際に仕える言葉なので有効に使ってみましょう。
「二階から目薬」の魅力と使い方~正確な理解で効果的に活用するポイント~
(写真AC)
以下解説します。
①:「二階から目薬」の言葉の使い方のポイント
①-①:適切な場面の選択:
「二階から目薬」は特定の状況やタスクが非常に困難または非効率であることを指す言葉として使用されます。
このため、具体的な困難や非効率な状況を指摘する際に用いると効果的です。
①-②:誇張としての利用:
この言葉は誇張の意味合いを持っており、文中での強調やユーモアを取り入れる際に役立ちます。
使い方のポイントについてはこの二点が有効に感じます。
②:使用する際の注意する点
②-①:使用する相手の理解:
聞き手が「二階から目薬」という言葉の意味や背景を知らない場合、誤解を招く恐れがあります。
②-②:過度な使用:
頻繁に使うと、効果が薄れてしまう恐れがあります。
②ー③:文脈の整合性:
この言葉は特定の状況にのみ適用可能なので、文脈に合わせて使うことが大切です。
②-④:正確な意味の理解:
「難しさ」や「非効率さ」を表現するのが主目的であるため、それ以外のニュアンスで使わないよう注意が必要です。
②ー⑤:適切なトーン:
皮肉や揶揄の意味で使うと誤解される恐れがあるため、使用する際のトーンや状況を見極めることが重要です。
③:ポイントと注意する点の感想
「二階から目薬」
は日本の独特な表現の一つで、適切に使えば
「相手に印象」
を与えることができます。
しかし、言葉の
「背景や文脈」
の理解が必要であるため、使用する際には注意が必要です。
「二階から目薬」の類語(類義語)の関連ことわざ5選とその意味解説
以下の表で。
遠回りの近道 | 間接的方法が実は最短。 |
回りくどい | 直接的でない、冗長な方法。 |
焼け石に水 | 効果が少なく、短時間で終わる。 |
額に汗して米を炊く | 労力をかけてわずかな利益。 |
針の穴から天を覗く | 限られた手段で大きなことを試みる。 |
「二階から目薬」
と同様に、これらの類語も
・日常生活
・ビジネス
の場で効果的に使うことができます。
それぞれの言葉が持つ
「独特のニュアンス」
を理解して、場面や文脈に合わせて適切に使用することで、コミュニケーションをより豊かにすることができます。
「二階から目薬」の言い換え – 「回りくどい」その深さを知る
(写真AC)
「二階から目薬」
の言い換えとしては
「回りくどい」
を上げておきます。
意味は以下の解説
遠回しでわずらわしい。
(デジタル大辞泉)
「二階から目薬」
は非効率的で間接的な方法を指す言葉。
「回りくどい」
とは
①:直接的でない
②:冗長な方法
や言い方を指すので、ニュアンスが非常に似ています。
そのため、この言葉は
「二階から目薬」
の代わりとして使える場面が多いと思われます。
したがって、置き換えとして多くの場面で機能すると思います。
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「二階から目薬」の反対語(対義語)は「一撃必中」とその理由
「二階から目薬」
の反対語は
- 「一撃必中」
を上げておきます。
意味は
何かをする際に、必ず成功する、または目的を達成すること。
「二階から目薬」
は非効率的や間接的な方法を指すのに対して
「一撃必中」
は効率的で、目的に直接的に当たる方法や行動を意味します。
したがって、「一撃必中」は「二階から目薬」の
「反対の概念」
として適当であると思います。
他に四字熟語の
「麻姑掻痒」(まこそうこう)
と言う言葉があります。
意味は以下の解説。
思いどおりに事が運ぶこと。
(日本国語大辞典)
そのまんまの意味だと
「痒い所を掻いてとても気持ちが良いこと」
となるのですが、それが転じて上記の意味になります。
こちらの反対語(対義語)として機能すると思います。
「二階から目薬」を使用した英語の例文紹介
「二階から目薬」
の英語での表現は、そのものぴったしの
「英語表現」
は無さそうです。
回りくどいことなどの比喩的な表現になろうかと。
以下参考までに例文です。
①: “Why are you solving it in such a roundabout way?”
日本語: なぜそんな二階から目薬の方法で解決しようとしているの?
②:”There’s a direct method, but he chose the roundabout way.”
日本語: 直接的な方法があるのに、彼は二階から目薬の方法を選んだ。
③: “Using that software for this task is like putting eye drops from the second floor.”
日本語: そのソフトウェアをこのタスクに使うのは、二階から目薬をさすようなものだ。
④:”Why make it harder for yourself by doing things the hard way?”
日本語: なぜ二階から目薬のような方法で自分自身を苦しめるのか?
**「二階から目薬」例文集より
⑤:”roundabout way”
⑥:”doing things the hard way”
上の二つの表現が近い表現と思います。
とても参考になります。
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「二階から目薬」- 似た意味の四字熟語と中国のことわざ
(写真AC)
「二階から目薬」
に似た四字熟語やことわざ、中国のことわざを以下に挙げます。
隔靴掻痒(かっかそうよう) | 実際の問題に対して、解決の助けにならない手段や方法をとること。適切でない方法で問題を解決しようとすること。 |
御簾を隔てて高座を覗く(みすをへだててこうざをのぞく) | 障害物を超えて何かを遠くから見ること。間接的な方法で何かを知ること。 |
杯水車薪(はいすいしゃしん) | 効果が薄く、十分でない助けや手段。 |
焼け石に水(やけいしにみず) | 効果の薄い手段や短い間しか効果がないこと。 |
指鹿為馬 [中国のことわざ] | 鹿を指して馬だと言うこと。事実とは違うものとして提示すること。 |
竹籠打水 [中国のことわざ] | 竹の籠で水を打つような効果がない努力。 |
石の上にも三年 | 長期的に努力すれば困難な状況も乗り越えられるという意味だが、無駄に時間をかける側面も。 |
牛の耳に念仏 | なに言っても効果がないこと。 |
以上の言葉は、いずれも
「二階から目薬」
と似たようなニュアンスで使われることがあります。
これらの言葉は
①:非効率的
②:非実用的
または十分でない方法や手段を指す場合に用いられます。
中国にも同じような意味でのことわざが存在します。
とても興味深いです。
「二階から目薬」:本記事の内容一覧表:感想とまとめ
以下の表にまとめてみました。
①:意味 | 思うようにならずもどかしいことのたとえ。 |
②:語源と由来 | 江戸時代の浮世草子「風流御膳義経記」の一句に由来 |
③:使用する場面 | 特に難易度が高い状況や大胆な挑戦を表現する場面 |
➃:使い方を例文で | 今の競争環境下で、古いマーケティング手法を持ち出すのは「二階から目薬」のアプローチだ。 |
➄:類語 | 遠回りの近道・回りくどい・焼け石に水・針の穴から天を覗く・他 |
⑥:言い替え | 回りくどい・ |
⑦:反対語 | 「一撃必中」・「麻姑掻痒」 |
⑧:英語表現 | Why are you solving it in such a roundabout way?. |
「二階から目薬」
ということわざの解説をしてきました。
「二階から目薬をさす」
ともいうようですね。
どちらも同じ意味です。
小さい目に二階からいくら目標にして正確に・・これは無理ですね。
したがって
「無理難題」
なことの代名詞ですね。
とてもできそうもないことを例える場合に仕えそうです。
でも、相手も知っていないと、言葉と言うのは会話になりえませんから、その点は注意が必要かと思います。
(写真AC:私のイメージ写真)
「二階から目薬」の良いお話:まとめ
「二階から目薬」」
の良いお話。
私のお話です。
「二階から目薬」
このことわざは知りませんでした。
興味があったので、調べながら勉強しながらこの記事を書きました。
なるほどな~~と感心することしばし・・
二階から目薬を点眼しようとしても、これは無理っしょ!
そんな無理難題の事例に適用するのですが、私の場合の良いお話は
「無理と知っていてもやること」
なんだな。
ある意味「火中の栗を拾う」感覚にも似てるかも。
できないと思っていたら、そこでおしまいですからね。
まずはできないと思っていてもやってみること。
意外とできてしまうものです。
最初の表現は「二階から目薬」で良いとしても、あれこれ逡巡しているとできそうな気がしてきます。
「実行」
あるのみだな‥
私の良いお話でした~~
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*一番上のヘッダーの写真はわたしが撮影した庭石の苔の風景写真です。