漁夫の利の意味と使い方や例えた例文!類語と反対語と英語表現!
漁夫の利とは? 意味は、両者の争いのすきに、第三者が難なくその利益を横取りするたとえ。
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漁夫の利を得るって、すごく労せずにもうかった印象があるな~~。
Contents
漁夫の利とは?読み方と意味を詳しく!
「漁夫の利」
読み方は、「ぎょふのり」です。
故事では「漁夫之利」と書きます。
意味は以下の解説。
漁夫の利とは、当事者同士が争っているうちに、第三者が何の苦労もなく利益をさらうことのたとえ。
(故事ことわざ辞典)
他には、漁夫の利の意味についてですが、一般的には以下の解説もわかりやすいかと。
《シギとハマグリが争っているのを利用して、漁夫が両方ともつかまえたという「戦国策」燕策の故事から》両者が争っているのにつけ込んで、第三者が利益を横取りすることのたとえ。
引用:デジタル大辞泉の解説
この物語の由来は、事項で紹介いたします。
もう一つは
2:他人の争いごとに乗じて、何の苦もなく得られる利益のことを言います。
これも、いい例えと言うか、いい紹介かと思います。
他人(または他社)が利することを、考えずに争い、結果何の関係もない、第三者が思わぬ利益を享受する。
よくありそうです。
漁夫の利の語源は「戦国策」の「燕策」に由来!
「漁夫之利」
の由来は、中国故事の「戦国策(せんごくさく)」の中の「燕策(えんさく)」によります。
「戦国策」とは?
『戦国策』(せんごくさく)は、戦国時代の遊説の士の言説、国策、献策、その他の逸話を国別に分類し、編集した書物(全33篇)。前漢の劉向の編。「戦国時代」という語はこの書に由来する。
(wikipediaより)
著者の「劉向」は、紀元前77年~6年の方。
由来の物語は中国戦国時代のお話。
漁夫の利の由来となった物語とは?
戦国時代、趙と燕が争ってましたが、蘇代と言う演説家が趙の恵文王に、説いたお話が由来になっています。
蘇代が言うには
こちらに来る前に、鴫が(しぎ)蛤をついばんで、食べようとしたのですが、蛤は殻を閉じて鴫のくちばしを挟み込んだ。
それを、漁師が一挙両得で鴫と蛤を難なく捕獲して、利を得た。趙と燕が争って、国力を消耗する間に、強大な秦が両国を難なく征服してしまうだろう・・と説きました。
これを聞いた、恵文王は燕攻めを思いとどまったというお話ですね~~
当時は、お国をかけての覇を画策する時代。
どのお国も、目を光らせていたはず。
このシーン、確かドラマの
「昭王」(秦の王)
の中でありました。
でてくる蘇代は、有名な「蘇秦」の弟。
蘇秦は「史記」で「蘇秦列伝」で紹介されています。
漁夫の利の原文の書き下ろし文と現代語訳!
原語と、その書き下ろし文と、現代語訳をさらに詳しく。
原語は以下。
「今者臣來過易水。
蚌正出曝。
而鷸啄其肉。
蚌合而箝其喙。
鷸曰、
『今日不雨、明日不雨、即有死蚌。』
蚌亦謂鷸曰、
『今日不出、明日不出、即有死鷸。』
両者、不肯相舎。
漁者得而并擒之。
今趙且伐燕。
燕趙久相支、以敝大衆、臣恐強秦之爲漁父也。
故願王之熟計之也。」
ちょっと長いので、「漁夫の利」の部分のみ抜粋で。
漁者得而并擒之。
(漁者得て之を并(あは)せ擒(とら)ふ。):漁者は、労せず両方を得た
この部分が、漁夫の利の部分。
現代語訳にすると上のようになります。
しかし、すごいですね‥この原文。
漁夫の利を使う場面はどんな時だ!
漁夫の利を使う場面は、以下の場面を想定してみました。
場面1 | 配置転換で利権を失った |
場面2 | 接待ゴルフは漁夫の利 |
場面3 | 選挙の共倒れ |
場面4 | 彼女を争ったのだが・・ |
場面5 | 相手のミスで棚ぼた勝利 |
などなど。
接待ゴルフは、ただでできてこれは美味しかったな~~
最初は気を使っても、慣れれば一人でコースに遊びに行く感覚。
仕事も進んで私のとっては、漁夫の利だった。
漁夫の利の使い方を例文と会話例の作成で!!
以下のような例文で。
例文1 | 今回の配置転換で、顧客と売り上げを失い、代わりのBが漁夫の利を得たな。 |
例文2 | 漁夫の利映えるものだから、日ごろから常に周囲に目配りし、冷静な気持ちを持つことが大事だ。 |
例文3 | 選挙区で与党候補が共倒れで、結局漁夫の利を得た野党候補が当選した。 |
例文4 | 漁夫の利を与える側であっても、その利にある仕掛けをしておけば、腹も立たないな。 |
例文5 | F1レースで、1位と2位の車がクラッシュ。残り二周でトップに出た3位の選手が漁夫の利を得て優勝した。 |
例文6 | 貿易摩擦で、漁夫の利を得るのは、決まって第三国だ。 |
などなど・・
使い方は利害関係がポイントかと。
それは、物でも金銭でも精神的なものでも‥なんでも当てはまるような気がしますが、基本第三者に横取りされる。
でも、横取りされるともしわかっていたら、それは漁夫の利ではないですが、でも相手は利を得た‥そう思っていたら??
こんなことも、もしかしたら作戦巧者は、考えているかもしれません。
奥が深いです!!
漁夫の利の会話例!
以下の会話で。
ねえねえお父さん、今度の選挙誰に入れたらいい?
そんなの知るか!自分で考えろ。
なんか、ここの選挙区から与党から二人出るらしいから、やばそうだって言ってたけどホント?
そりゃ~~票を食い合うから、まずいかもな~そうなると野党候補は、漁夫の利を得て晴れて当選??かもな~~。
などと、選挙の話題です。
これは結構ありそうですね。
漁夫の利の類義語(類語)と言い換えは「犬兎の争い」!
「漁夫の利」の類義語は以下。
濡れ手で粟 | 何の苦労もせずに大きな利益を得ること |
棚からぼたもち | まったく努力せずに思いがけない幸運に恵まれること |
犬兎の争い | 両者が争って共に弱り、第三者に利益を横取りされること |
鷸蚌の争い | 無益な争いによって共倒れになること |
虻蜂取らず(あぶはちとらず) | 争っているもの同士が共倒れで、その争いとは関係ない人が利益を得る |
言い換え | 犬兎の争い |
などなど。
言い換えとして適当だな~~と思うのは
- 「犬兎の争い」
です。
いみが
「両者が争って共に弱り、第三者に利益を横取りされることのたとえ。」
で、ほぼ同じです。
漁夫の利の反対語(対義語)は「二兎追うものは一兎をも得ず」!
漁夫の利の対義語(反対語)を考えてみました。
偶然にも、二つの物を得ることができる「漁夫の利」ですが、そうはならずに、どちらも失敗。
二つの物を得ようとしても、結局何も得ることができず、徒労に終わった。
二兎追うものは一兎をも得ず | 二つのことを同時に追いかけても、両方とも失敗に終わること。 |
虻蜂取らず(あぶはちとらず) | 欲を出しすぎると失敗する |
ですね。
1番は、ローマのことわざが由来になっています。
一つ選ぶなら
- 「二兎追うものは一兎をも得ず」
にしておきます。
とても分かりやすいですね。
もう一つこんなのがありました。
「犬骨折って鷹の餌食(いぬほねおってたかのえじき)」
漁夫の利を得ようとして、画策していたら、結果は散々な目にあった。
そんな例えです。
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実際のお話で、少し怖い気もしますが、なるほど~~でした。
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漁夫の利を得るの英語訳表現と例文!
漁夫の利を得るの英語表現は以下。
1:profiting while others fight.
他には英語圏のことわざ。
Two dogs fight for a bone, and the third runs away with it.
(一本の骨のために2匹の犬が争っていたら、3匹目の犬が現れて持ち去ってしまった。)
他にはこんな例文も。
to play off one man against another(漁夫の利を得る)
When two men quarrel, a third party gets the benefit.(漁夫の利を得る)
(斎藤和英大辞典より)
これは、とても参考になりました。
わかりやすいです。
最近の世相から見る「漁夫の利」!理想は「後だしじゃんけん」
「漁夫の利」
の故事の時代は「春秋戦国時代」。
いつの時代も争いから
「漁夫の利」
はたくさん生まれてきました。
「後だしじゃんけん」
って、知らない方はいないかと。
結局「漁夫の利」って、静観しながら今がチャンスと
「後だしじゃんけん」
のようなものと思うのですが、そう思うのは私だけ?
なので、先駆者は不利に感じる。
昨今の事例・
「政局」
はまさにそう感じます。
こんど「漁夫の利」を得るのは誰だ?
そう思って世の中を見てくると、いろんな景色が存在するな~~と。
国際情勢もそう見ると、最終的に
「漁夫の利」
を得るのは?
どうも日本は厳しそうだな~~
「後出しじゃんけん」
ここポイントだな~~~と!
日常生活の中での漁夫の利って?感想と集約!
「漁夫の利」
の本記事の内容を、以下の表にしてみました。
意味 | 両者の争いのすきに、第三者が難なくその利益を横取りするたとえ |
語源と由来 | 中国故事「戦国策(せんごくさく)」の中の「燕策(えんさく)」由来 |
使う場面 | 配置転換、選挙、接待ゴルフ(個人差あり)、相手のミス・などなど・ |
代表的な例文 | 選挙区で与党候補が共倒れで、結局漁夫の利を得た野党候補が当選した。 |
類語(類義語) | 濡れ手に粟、棚からぼたもち、犬兎の争い、鷸蚌の争い、田父の功 |
反対語(対義語) | 二兎追うものは一兎をも得ず、虻蜂取らず(あぶはちとらず) |
英語表現 | profiting while others fight. |
内容を、表で一覧にしてみました。
漁夫の利とは第三者が当事者に代わって、利益を横取りすること。
平たく言えば、こんなことの意味かと。
日常生活の中での漁夫の利って?
さて??
日常生活の中で、漁夫の利ってあるかな?
たま~~に感じることはありますが、狙ってそうなる物でもありませんから。
謙虚に行った方が、無難かと思っています。
もしもの仮定の話ですが、漁夫の利を、最初から狙っていたら、これはひとえに作戦勝ちと、言えるかもしれません。
ただ、この言葉の意味の裏には、苦労せずに利益をあげたいとか、自分だけ得をしたいとか、ライバルを貶めたいとか、そんな意味が、この言葉の裏には隠されていると思います。
上の方で、ちょっと書きましたが、正直ではないんだという意味もあるかと。
それで得た利益は、あまり、きれいではなさそうだな〜〜と、私は思うんです。
そういう方の、周囲からの信頼性って、どうなのかな?
考えすぎかもしれませんが、そうも思ったりしませんか?。
こういった故事成句や、いろんなことわざや四字熟語には、さまざまな意味がありますが、その裏には秘められた戒めもあるんだと思います。
由来となった物語や、例え話をよくよく読んでみると、いろんな意味が含まれていますから、それは現代でも同じように通用するものだな~~と思うんだな。
こういうものから、自分がどう生きたいか、あるいは自分は、どうするべきかの参考にすればいいのかな~~などと。
皆さんは如何思いますか~~
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ヘッダーの写真は、我が家の庭の冬の霜の降りた風景写真です。