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背水の陣の意味と使い方と例文!類語と反対語や由来と英語表現!

背水の陣とは?
意味は、逃げ場はないという覚悟のうえで物事に取り組むことの例え。
  • ➀:語源は楚漢戦争の韓信に由来。
    ➁:使い方と例文と会話例
    ➂:類語と言い換えや反対語と英語表現

[speech_balloon_left1 user_image_url=”https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png” user_name=””]私は常に背水の陣かも![/speech_balloon_left1]

 

背水の陣とは?意味を詳しく解説!

「背水の陣」
読み方は「はいすいのじん」です。
意味は以下の解説。

川や湖、海などを背にした陣立て。もう逃げ場はないと覚悟した上で、ものごとに取り組むことのたとえ。
(故事成語を知る辞典)

文字通り、川や海を背にした陣立てですから、前に出ないことには、川に落ちて絶望的。
兵士を、命がけにさせる意識としては、最高の陣立て・・しかし、それも勝ち(勝利)を確信していないとできない相談かと。

この辺は次の項で。

その内容から「背水の陣」という、上の解説の

「もう逃げ場はないと覚悟した上で、ものごとに取り組む」

この考え方が、生まれました。
逃げる場所がなくなったときの心理、絶体絶命の最後の残されたチャンスに、立ち向かう場面を表現した故事に習った言葉。

背水の陣の語源は「史記」の「淮陰侯伝」に由来!

出典は、司馬遷の書いた「史記」の
「淮陰侯伝(わいいんこうでん)」
によります。

淮陰侯:韓信(漢の将軍)

紀元前204年頃のお話。
秦の始皇帝が亡くなって、お国は混乱して、やがて漢を建国した「劉邦」と、楚の将軍「項羽」の一騎打ちに。

韓信はなぜ川を背にした?実は勝利を確信していた!

場所は井脛口(せいけいこう)という場所。
現在の河北(かほく)省井脛(せいけい)県の北の方と言います。

韓信軍は、川を背にして約3万。
対する趙軍は大将が「成安君(せいあんくん)」で30万とも。

韓信は名将軍で、連戦連勝の常勝将軍
まるで、秦の昭王の時代の軍神と言われた「白起」を連想します。

3万とは言え、川を背にして布陣した時点で、命がけです。
やる気が違います・・命がかかってますから。

対する趙軍は、それを見て笑い、兵法を知らないやつ・・そういって慢心します。
戦う前から、勝利に酔ってたんだな。

が‥ここで韓信の核心技。
30万と言われる軍が、砦を出たらそこはもぬけの殻同然。
そこで部隊の数千を、別動隊にして、この砦を占拠して、漢軍の旗を立てた。

激突の最中に、砦が落ちたということで、趙軍はあっという間に総崩れ。
実はこの趙軍、そもそもが大将同士が不満たらたらの、まとまりを欠く軍隊で、真剣にやる気がない。
軍規もないに等しく、我さきの功名心のみの方の、集まりのようなもの。
崩れた瞬間に、四散霧消してしまいました。

という、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」のお話です。
これは面白かった!
是非読んで見ることをお勧めします。

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韓信の作戦勝ちですが、これは確信を持っていました。
なので、同じ「背水の陣」でも、勝つ可能性がないのなら、それは「背水の陣」とは言わないと思う。
負けると思って、する戦は「玉砕」するだけですから。

勝つという「確信」をもって、向かうんです。
これがこの「背水の陣」の本当の意味。
現代の意味も、「背水の陣」で立ち向かうという時は、やれば乗り越えられるという、覚悟を持つことが大事なんだと思いますよ~~~

それこそが「背水の陣」の意味の核心だと思います。

背水の陣を使う場面を考えてみた!

「背水の陣」
を使う場面は、やはり追い込まれたとき。
覚悟を決めて、立ち向かう時ですね。
どんな場面?

場面➀ 企業の存亡をかけたプロジェクト
場面➁ ここを乗り切れば・現代では中国の不動産会社のような
場面➂ NPBの日本一決定戦で後がない
場面➃ これ失敗したら俺後がない
場面➄ 自分の意識を後戻りさせないために公開する

などなど・場面は多岐にわたり、一歩も譲れない、しかも切羽詰まった状態で、後がなくやるしかないという、まさに正念場の時。
必死の覚悟の場面。

背水の陣の使い方を短文の例文の作成で!

以下のように短文での例文を、作成してみました。

例文➀ 家のローンも始まったばかりなのに、転職するとは?ここは腹をくくって「背水の陣」で臨まないと、先が無いな。
例文➁ この仕事、受けた以上は「背水の陣」で臨まないといけない・・失敗したら当然首だ。
例文➂ 夫婦の間に「背水の陣」というのは、成り立つのかな?世の中には、そういう方もいるかもしれんなあ~
例文➃ ある意味「背水の陣」という考え方は、退路を断って覚悟を決めて取り組むという意味では、とても有意義な考えだと思う。
例文➄ 困難に出会ったときに、「背水の陣」という言葉で鼓舞してきたが、この言葉は軽くなったな~~という印象を受ける。
例文⑥ 定年して、「背水の陣」とはいえ、年金があるので意味合いとしてはチョト弱いね。

などなど。
30代の時に、家のローンが始まって数年で、会社の業績が悪化。
転職を余儀なくされたときの覚悟は、まさに「背水の陣」だったな~~
今では、懐かしいです。

背水の陣の会話例!

以下の会話例で・

[speech_balloon_left1 user_image_url=”https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png” user_name=””]お父さん、ローンがまだ始まったばかりで、会社辞めてどうすんの?大丈夫?[/speech_balloon_left1]

[speech_balloon_right1 user_image_url=”https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png” user_name=””]俺、立場上責任取らないとね。これからはいばらの道かもしれないけど「背水の陣」の気持ちで向かっていくよ。[/speech_balloon_right1]

[speech_balloon_left1 user_image_url=”https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png” user_name=””]気持ちで、お金がどうなるもんなら、私だって・・とはいってもどうにもならないけど。とにかく路頭に迷わせないでね。[/speech_balloon_left1]

[speech_balloon_right1 user_image_url=”https://kotobaimi.jp/wp-content/themes/be_tcd076/img/no-avatar.png” user_name=””]わかってるさ![/speech_balloon_right1]

こんな状態だったな~~確か39歳の時。
この先20年以上のローンの支払いが。
国内の空洞化が進んだ時期です。

背水の陣の類義語(類語)や言い換えは「万事休す」!

背水の陣の類義語(類語)は以下。

四面楚歌 周囲が全て敵で反対者ばかり
万事休す 採るべき手段がなく万策尽きる
孤立無援 自分だけで誰も助けてくれない
進退窮まる どうすることもできない窮地に追い込まれる
絶体絶命の危機 どうすることもできない苦境
言い替え 「万事休す」

などなど・
「言い換え」
に適当な言葉を、考えてみたのですが

「万事休す」

を上げておきます。
「万事休す」
なら、可能性が残ってる状態
意味は以下の解説。

もはや施す手段がなく、万策尽きる。もはやおしまいで、何をしてもだめだという場合に使う。
(デジタル大辞泉)

多くの場面で置き換えとして機能すると思います。

背水の陣の反対語(対義語)は四字熟語の「余裕綽々」!

背水の陣の反対語(対義語)を考えてみました。
反対ですから、わざわざ覚悟を決めた戦でもないんだな。
順風満帆な状態なのでは?
そうも考えてみました。
自分を追い込むこともないわけです。
なので

「余裕綽々」(よゆうしゃくしゃく)

を反対語として、上げておきます。
覚悟を決めて、対応するようなことではない、そんな意味を考えれば、この「余裕綽々」が適当かな~~と、個人的に考えた次第です。

*諸説あって当然で、私の意見として解釈ください。

・・・・・・・・・・・
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背水の陣を英語で表現!

後戻りできないとか、追い込まれているという、そんな英文で。
以下の英訳です。

have one’s back against the wall.
(彼は追い込まれている:彼は背水の陣を引いている)

(後戻りできないように橋を爆破した)

(DMM英語)

これは、そのまんまですね。
このまま、覚えてもよさそうに感じます。
いい表現だと思います。

 

背水の陣のいい話!感想とまとめ!

 

「背水の陣」
の上記の内容を、以下の表にまとめてみました。

➀:意味 逃げ場はないという覚悟のうえで物事に取り組むこと
➁:語源と由来 楚漢戦争の韓信の布陣から。
➂:使う場面 退路を断ってことに臨む場面
➃:使い方を例文で 家のローンも始まったばかりなのに、転職するとは?ここは腹をくくって「背水の陣」で臨まないと、先が無いな。
➄:類語 四面楚歌・万事休す・孤立無援・他
⑥:言い替え 万事休す
⑦:反対語 余裕綽々
⑧:英語表現 have one’s back against the wall.

意味のおさらいです。

川や湖、海などを背にした陣立て。もう逃げ場はないと覚悟した上で、ものごとに取り組むことのたとえ。
(故事成語を知る辞典)

将軍の韓信が、川を背に布陣したことが由来です。
兵士は絶体絶命感に、自らを鼓舞するしかなかったわけです。
しかし、韓進は周到に作戦を立て、必勝態勢だったんだな。(内容上記で紹介)

人間は、何事も「心」が原点だと思います。
こころが「やる気」にならないと、何事も前に進みません。
必死さも「心」かと。
難しいことはわかりませんが「心」と「気持ち」が、立ち向かえと言っていれば、行動に移るんだと。

但し、この「心」は現代では、かなり難しいテーマだな~~と思うんだっけな~~

背水の陣の私のいい話!・・かもしれない!

「背水の陣」
好きな言葉です。
覚悟は、やはりこうでなくてはならないと思うんだっけね~~

私は、もう定年を迎えますが、若いころにはかなり自分を追い込んでいたような気がします。
自分を自ら「逆境」に置くことで、鍛えていく・・そんな感情を持っていました。
いいこともあれば、悪いこともあるのですが、総じてやる気だけはいつも持っていたな~~と。

勿論、言葉倒れで、うまくいかないことも多数ありましたし、多くの恥もかいてきました。
旅の恥はかき捨て・・なんていうようですが、人生の恥も今となれば、同じようなものと感じます。

「背水の陣」

は、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」(全3巻)を読んで知りました。
すごくおもしろくて、一気読みでした。

司馬遼太郎の項羽と劉邦はこちら!

歴史は、人生のお手本でもあり得ます。
とても参考になりますし、大昔の時代に・・と思うと、感慨深いものがあります。

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しかし、時間が過ぎていくのは、本当に光のようだな~~

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*ヘッダーの写真は、私が撮影した、岩手県の錦秋湖の紅葉の写真です。

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