「垂涎」の読み方は「すいぜん」です。
垂涎の的の意味は「なんとしても欲しいものと思うもの」のことを言います。
実際の使う場面や、使い方を例文作成で、さらに言葉の基になった、語源や由来のお話も交えて、考察してみます。
英語表現や類義語はどうなる?
とても身近なことわざですね。
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垂涎の的の垂涎の読み方と意味を漢字の分析で詳しく!
「垂涎」
読み方は「すいぜん」です。
ただし、慣用読みとして「すいえん」とも読みます。
どちらも正しいのですが、一般的には「すいぜん」と覚えておけば、よろしいかと。
一方「垂涎のまと」は「すいぜんのまと」と読みます。
ここでは、諺としての
「垂涎の的」
について、書いていきたいと思います。
垂涎のまとの意味と漢字の分析!
「垂涎の的」
の意味は以下のようです。
「みんなが羨んでなんとしても欲しいもの」
「どうしても手に入れたいもの」
と、いう意味になります。
漢字の分析は
- 垂:たらす
涎:よだれ
垂涎とは、よだれを垂らすことになります。
連想すれば、涎を垂らす程ににおいしいもの。
よだれを垂らすほどに、欲しいもの、その対象を「的」に例えた言葉になります。
こういったものは、なかなか手に入れる事は、困難極まりない対象になろうかと。
しかしながら、もし願いが叶うと、これは嬉しいこと極まりないかと思います。
人生の中で、何度かこういう事は経験できるかな・・多分。
垂涎の的の垂涎の語源や由来の出典元は?
「垂涎の的」
の語源や、由来のお話です。
出典元は「賈誼」という方の書いた
「賈誼新書」
の中にあります。
賈誼という方はいつの時代の方?
ではこの、「賈誼」という方は、いつの時代の方のでしょうか?
以下のような説明です。
賈 誼(か ぎ、紀元前200年 – 紀元前168年)は、前漢の政治家・思想家・文学家。河南郡雒陽県の人。後漢の賈逵はその末裔にあたる。
(Wikipediaより引用)
前漢の時代の方になります。
その方の著した本が
「賈誼新書」
という本で、その中に、以下のくだりが。
「一国これを聞く者、これを見る者、涎を垂れて相告げん」
という言葉です。
翻訳すると
「国中でそのことを聞いたもの、それを見たものは、おいしいものを前にした時のように、涎を垂らし言いあうことだろう」
この一説が、「垂涎」の語源の由来になっています。
涎を垂らすほどに、言い合うだけで・・ですね。
それほどおいしいものなら、やはりいちどは食べてみたいと思います。
これは人情ですね。
その対象物を、「垂涎の的」と言うようになりました。
このときの対象物は、食べ物だったのか?
それとも、国策などの知識や、学者さんですからそれなりの書物とか、いろんなものが考えられたのかな・・多分。(これは私の推測です)
この時期には、多くの著名な書物がたくさん発刊されています。
もう少し後になると、有名な「司馬遷」も登場してきます。
すばらしい時代かと思います。
垂涎を使う場面や使い方を例文作成で!
「垂涎の的」
を使う場面というのは、どんな時でしょうか?
やはり、自分が欲しいものができたとき、又は例えばネットで見た商品や、いろんな対象物をいうのだと思います。
でも、垂涎の的ですから、それがたくさんあるわけは無いですよね。
やはり限定したものでないと、「垂涎の的」とは言わないと思います。
垂涎の的を使用して例文を作成して見た!
以下のように作ってみました。
1:高校の時に、みんなの垂涎の的だったA子ちゃん。結婚した後、どうやら離婚したらしい。ちょっと寂しいな。
2:新型のMAZDA2は、手の届く限りの、私の垂涎の的。ようやっと手にいれたぞ。
3:妻と出会った時、付き合うまでは、みんなの垂涎の的の存在だった。
4:私の今の垂涎の的の商品は、MacBook Airだな。欲しいが買えない。
5:垂涎の的と言うには、あまりにもリアルだが、和牛ステーキを腹いっぱい食ってみたい。
などなど。
自分の環境が変わっていくに従って、「垂涎の的」は、その対象は変わっていくように思います。
その時々で、欲しいものが、違ってきますからまた、環境も大きく変化すれば、興味の対象ももちろん変わってくるはず。
高校の時に、みんなの垂涎の的だった女性が、まさかと思うような人と結婚して、まさかと思うように離婚。
世の中だなぁと、さらには人生とは、なんともならんのだなぁと、思った時がありましたね。
車が欲しくて、いろいろ見たときにMAZDA 2に一目惚れして、まさに垂涎の的。昨年思い切って購入しました。
これは垂涎の的を手に入れた、私にとっては素晴らしい例だった。
MacBook Airぐらい買えそうな気がするが、心のマインドがついていかない。
これはもしかしたら「垂涎の的」とは、言わないかもしれない。
でも自分としては、いつか欲しいと思っている。
あなたの垂涎の的はなんですか?
垂涎の的(垂涎)の類義語にはどんなものがある?
「垂涎の的」の類義語には、以下のようなものがあるようです。
いずれも納得の、類義語に感じます。
- 1:喉から手が出る
2:憧れの的
3:手が届かない
4:雲の上の存在
5:高嶺のはな
などなどが考えられます。
いずれも、垂涎の的を良く言い表した、そんな類義語に感じます。
- 喉から手が出るほど欲しいものがある。
彼女は憧れの的だ。
手が届かない存在。
私たちとは住む世界が違う、彼は雲の上の存在だ。
彼女は私にとって、高嶺の花だ。
等々のような言い方が考えられる、そんな言葉だと思います。
・・・・・・・・・・
させていただきますの多用は、ちょっと・・なようですよ~~
無意識に使ってると思います。
させていただきますはおかしい使い方?正しい意味や英語表現の考察!
一所懸命と、一生懸命の違いは?
一所懸命と一生懸命の意味の違いは?言葉の語源や使い方を例文で!
どっちが正しい?
・・・・・・・・・・
垂涎の的を英語で表現すると?
いつものように検索で・・
が・・「垂涎の的」では出てきません。
なので「垂涎」で検索・
垂涎:Coveted
です。
ほかの英訳は?
垂涎
1:avid desire
2:craving
があるようですね。
で・・肝心の「垂涎の的」ですが、
「object of envy」
ですね。
これは覚えようと思います。
While in Hisahide’s possession, Tsukumo Nasu was an object of envy in the world of Sado.
(久秀が持っていたころは、当時の茶道の垂涎の的だった)
これは、「麒麟が来る」でも、久秀の茶釜は出てきて、興味深かったのですが、なるほど~~です。
私に垂涎の的はなんだ?垂涎の感想!
「垂涎の的」「垂涎」
について、読み方や意味や、語源の由来や使い方について、例文を作りながら考察してきました。
意味のおさらいですが以下のようです。
「みんなが羨んでなんとしても欲しいもの」
「どうしても手に入れたいもの」
食べ物に例えば、よだれが出るほど食べたいもの、ものであれば欲しいもの、その対象物が何であれ、どうしても手に入れたいもの、そんな意味になります。
多分これは誰でも、そういった対象のものはあるかと思います。
言葉の使い方としては、一般的に使われると思いますが、あまり多用するものではないと思います。
私個人としては、表現としてはいいと思いますが、言葉としては使った記憶はそんなにありません。
ただし、心の中では何度も使いましたが。
人生において今の私の垂涎の的はなんだ??
人生と言う括りで考えた場合、私にとって垂涎の的は何でしょうか?
その時代時代で、年齢によってその対象物が違ってきますから、一概には言えませんが、60過ぎた今の時点で考えれば・・・さて?
あまり前向きではないかもしれませんが、余裕のある老後かな・・多分。
歳とってから、苦労はしたくありません。
もちろん精神的に、不安定な家庭環境とか、そういったものも経験したくないですよね。
健康もそうですが、余裕のある暮らしをするためには、やはり余裕のある資金がないとまず無理でしょう。
いかに・・ここの、田舎暮らしといえども、やはり余裕を持っておきたいもの。
こういうこと書くと、ちょっと暗いね・・(笑
・・・・・・・・・
ポテンシャルとは?
けっこうこの言葉使われますね。
ポテンシャルとは?高いと採用の意味や由来と使い方は?英語例文は?
イニシアチブとは?
イニシアチブとは?使い方や例文から意味を知る!使われ方の考察!
使われ方などを考察してみました。
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※自分の主観をかなり入れて書いていますので、多少変な部分もあるかもしれませんが、その点は容赦ください。
へッダーの写真は、一昨年私が撮影した岩手県南の厳美渓の春の写真です。